JR西日本・サンライズ−シングルデラックス(個室寝台)
……285系電車を使用
デビュー当時は、「ホテルに、乗っていこう」をキャッチフレーズに、客車を用いていた瀬戸号、出雲号(1,4号)の置き換えとして、98年にデビュー。ブルートレイン=夜をイメージしたものですが、この列車は、名前の通り、日が昇る=朝をイメージしています。
車両の大半が2階建てで、今までの寝台列車と比べて、上下にもスペースをとっています。シングルデラックス(一人用A寝台個室)以外には、シングルツイン(一人用B寝台個室)、サンライズツイン(二人用B寝台個室)、シングル(一人用B寝台個室)、ソロ(同じく一人用B寝台個室だが、シングルより狭い)、のびのびシート(フェリーで言えばカーペット席のような、寝台料金は不要だが横になれる)の6クラスを連結しております(並び順は、料金の高い順)。
個室全体をイラストで示したものです。このイラストでは、カーテンや椅子などを省いています。左に見える白くて長いものはベッドです。奥に見える白い円状のものは洗面器です。また、色合いは大きく異なります。
寸法
| 線路方向 | 枕木方面 | 天井高さ |
客室 | 2,300 | 2,300 | 1,850 |
ベッド | 1,950 | 850 | -- |
テーブル | 1,340 | 400 | -- |
1編成6室のみのシングルデラックスです。半分が禁煙、半分が喫煙です。このシングルデラックスは、天井が円いことで想像が付くと思いますが、2階にあります。通路はB1階(サンライズツイン)と共通で、自分の個室に向かうときは、通路の途中にある階段を数段上がります。数段上がると、左右に個室のドアがあり、自分の個室はそのどちらかになります。通路とドアが、階段数段分離れているので、通路を歩く人の足音が聞こえず、静かです。
内装は、通路なども含めて、明るい木目が多用されています。良くも悪くも、今までの「夜行列車」らしくない内装です。この中で約10時間を過ごすことになりますが、天井も高く、洗面台もあり、列車の移動の中ではかなり快適な方に入ると思います。
洗面台は、多くの寝台列車の個室で見かける折り畳み式ではなく、一般的なパブリック建築のようなカウンター式です。水栓は、水栓上部にあるボタンで水/湯を切り替えられる自動水栓です。洗面器は水は溜められません。また、付近に使い捨てのコップと、AC100Vの電源があります。
2010年3月までは、衛星放送が映ったテレビがありましたが、廃止されてしまいました(この写真には、黒いテレビが見えていますが、撤去されました)。そのため、客室内で聴ける音声は NHKのFMラジオだけです。テレビをなくした分、ミネラルウォーターでも配られるとよいのですが…。
テーブルは、ホテル並に広いです。照明は合計5箇所あります。椅子の右にある格子状のパネルの装置は、暖房のようです。
照明や空調などの調整、時計(アラーム付き)は、写真左側にコントロールパネルがあり、大半がまとまっています。夜、寝るときは眩しいですが…。
ドアはもちろん鍵付です。外に出るときは、プッシュボタン式(出るときに、任意の4桁の数字ボタンを押し、入るときは、出るときに押した4桁を押す)です。
アメニティキット(上)、列車の案内(左下)、シャワーカード(右下)です。列車の案内は、2010年5月現在、変わっています。この他、使い捨てのスリッパも用意されています。
アメニティキットの内容:ティッシュ、シャンプー、リンス、男性用化粧品(ヘアトニック、ヘアリキッド、スキンウォーター)、LediesKit(ヘアバンド、綿棒、コットン)、シャワーキャップ、石鹸、ブラシ、ひげ剃り、歯ブラシ、固形石鹸、洗顔フォーム、フェイスタオル、靴磨き用の紙、ビニール袋
これらの室内写真の車両番号:サロハネ285-3
取材時期:2009年05月
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