日本エアコミューター・SAAB340B[P01]

 YS-11の後継機種として、1992年にデビューしました。国内では、日本エアコミューター(JAC)の他、北海道エアシステム(HAC)でも運行していますが、HACは機内の仕様は異なるようです(ラベンダー色のレザーシートとのことです)。
 2009年10月までは、予約時に事前座席指定が出来ず、当日チェックインの時しか指定できませんでしたが、11月から出来るようになりました。
 日本エアコミューターでは2019年12月20日で引退しました。日本国内では北海道エアシステムでも使われていますが、近いうちに引退の予定です。あまりこういう話は書きませんが、まだインターネットが普及していない学生時代、イカロス出版のムック本にこの機材が紹介されていました。当時から特別席バカのクセに、モノクラスのこの機材に何故か妙に乗ってみたいと思っていましたが、主な就航地は沖縄の離島で鉄道が無く、特急車両に乗る旅程を優先していた首都圏在住者には乗る機会がなかなかなかったものです。





 2-1配列で、荷棚は2人掛けの方にしかありません。天井にはスポット空調があります。
 同じSAAB340Bでも、荷棚の蓋の様子や、ベルト/禁煙のサインや、非常口のサインなど、天井周りが大きく違う機材もあります。



 座席の部分は、通路より一段高くなっています。最前列ですが、インアームテーブルではありません。肘掛けの下に、他の座席では見えない部品が付いているので、ここにテーブルを差し込むのでしょうか…。
 一方、反対側の一人席の最前列(1A席)を指定してもらったところ、チェックイン時「足下が狭いです」+「最後に搭乗してください」と言われました。確かに、扉などの機器がらみで左足が確かに狭く、1A席の足下の空間が、丸々通路になります。ドアの真隣に座席があるので、もし、最後の搭乗でなかったら、窓側の人が通路に出る時の、通路側の人の気分に浸れます。一方、CAさんや、地上の人との様子が見え、なかなか特殊で、興味深い席でもありますが、この機種は、重量バランスの関係で後ろの方から埋めていくようなので、搭乗率が高い便でない限り、なかなか座れないかもしれません。



 テーブルが大きいです。通路よりの肘掛けは上げられるようになっていますが、離着陸時は下げる旨の説明。上げることで、横の幅が広くなります。



 ポケットには、SKYWARDやJALSHOPも含めて、一通りのものが入っていますが、JAC情報誌(UPROP〔アップロップ〕)は入っていないので、欲しい場合はCAさんに声を掛けてるとよいでしょう。



 決して大きくない飛行機ですが、どんなに満席でも、この一人掛けの座席に座れれば、肘掛けや足下など、隣の人に気を遣わずにすみます。
 一番後ろ(この写真・11A)と5列目(非常口座席の1列前)は、リクライニングできません。とは言っても、プロペラ機と言うこともあり、フライト時間は短く、リクライニングできる座席に座ったとしても、狭い機内で混雑しているとなかなか倒せるものでもないので、それほど不便ではないかもしれません。
 一方、非常口座席に当たる6Aは、リクライニングでき、窓側の肘掛けがなく(=横幅が広いと思った方がいいです)、テーブルの止め金具に加工があるようです。



 バスの後ろのような、3人掛け(12A,B,C)です。この3席もリクライニングせず、満席でない限り、この席は指定されないようです。12A席は、ファーストクラスにも負けないくらい、足下が広いでしょう。機内誌などが入っているポケットは、座って左側の壁にあります。



 特に地上走行中は、体全体に、携帯電話のバイブを感じているような細かな振動を感じます。この36人乗りのSAAB340Bは、2010年現在、JALグループの中で一番小さな飛行機です。天気が悪いときの揺れは、風に漂う木の葉を想像するような時もあり(フワッとしたり、斜めに滑るような感覚が…)、慣れていないと結構怖いですが、この機材は、ニュースで見る限り、事故やトラブルが低いようです。
 客室乗務員は一人だけ乗務します。救命胴衣などの説明は、CAさん本人が実演。音声はテープが流れます。


<トイレ>

 トイレは循環式、手洗いの水栓はお湯は出ません。
 トイレのスペースが、自分の肩幅くらいしかなく、狭いです。洗浄スイッチは、手洗いの下にあるので(赤い枠の右がそれです)、ちょっと分かりづらいかもしれません。

 これらの写真の機材番号:JA8649,JA8886



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