JR九州・新幹線800系

 2004年、九州新幹線の車両としてデビュー。現在、鹿児島中央〜新八代間の線路上でしか走っていないため、線路を使っては物理的に、唯一東京に足を踏み入れられない新幹線車両です。足回りは700系と同じとのことで、ゆったり性を重視した、JR西日本のレールスターとも、性格も似た親戚とも言えます。






 新幹線と同じ規格の車両ですが、普通席でも2-2配列です。やはり2-2配列だけあって、グリーン車慣れしている私自身、空間の窮屈さは感じません。
 そしてその車内は、今までの鉄道車両に見たことがない…と言う印象です。木が、本当にふんだんに使われています。そのためか、ロゴマークや先頭車をバックに写真を撮っている人…は、鉄道が趣味でなさそうな人でも見かけますが、客室内を撮るツアー客の人も数人見かけました。それくらい、インパクトの強い車両なのでしょう。
 ところが、意外にも、直接照明です。天井周りはJR九州らしくない部分で(悪く言うと、いかにも“鉄道車両”らしいところ)、基本的には700系と同じだということが分かる局面です。



 西陣織の布の柄は、この緑系の他に、赤系、青系の座席もあります。座席や木目は、このままグリーン車に使われてもよいくらい、落ち着いたものです。



 テーブルはインアームテーブルのみですが、ふたは、手前側から開くのではなく、外側から開けます。隣の人と一緒に使うと、広く使えるからというのが理由のようですが、やや違和感があります。そして、テーブルそのものが、自分の体に対してではなく、中央の肘掛けよりに寄ってしまっているため、飲み物を置くには問題はないものの、コンピューターなど、体から中央に置きたいものには、不便です。
 ふたやテーブルそのもの等々も木製のため、見た目は柔らかくてよいのですが、木琴という楽器が存在するように、テーブルを出すときなど当たる音が木なので、多少音が大きいです。
 リクライニングをしないと、やや窮屈に感じるかもしれません。枕の部分は柔らかいです。ヘッドカバーも、普通のヘッドカバーとはまた違った触感です。



 バックレストが薄いためか、フットクリアランスは広いです。
 客室乗務員は乗務していますが、この列車には車内販売がありません。そのため、背面ポケットには、JR九州内で見かける車内販売メニューが入っていません。ちなみに飲み物は自動販売機があり、そこで入手できます。



 テーブルは2枚分あるのが、車椅子利用者も意識したものでしょうか。



 後ろから見ると、大抵の列車でよく見る布ではなく、木の板なのが印象的です。一番端の座席には、コンセントがあります。

〜2011年03月11日迄の話です〜

 鹿児島中央から乗りましたが、あっと言う間に新八代に到着。しかし、到着前の放送には、「終点」という言葉は出ません。同じホームで待機している787系リレーつばめ号に乗ることで、博多に行くことが出来ます。
 この先延長するわけではあるものの、この区間だけでこのグレードは、もったいなく感じました。
<補足>新八代では、普通列車と、リレーつばめ号以外の特急は在来線ホームに、新幹線つばめ号とリレーつばめ号は新幹線ホームに停車します。在来線ホームから新幹線ホームに行くときは、一度改札を出て少し歩き、改めて、新幹線ホームの自動改札口から入る形になります(距離が短くても、途中下車する形になるはずです)。

 これらの写真の車両番号:821-5



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