京成電鉄・AE系
上野〜成田空港間の座席指定特急が、従来の京成本線から、成田スカイアクセス線を経由するルートに変更するタイミングで、3代目のスカイライナーとして山本寛斎がデザインし、2010年にデビュー。形式としてのAE形は二代目となります。2010年にグッドデザイン賞、2011年にブルーリボン章を受賞しました。
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一言で書くと、小田急ロマンスカー・MSEの親戚だな、というような車両です。それをかみ砕くと、全体的にアルミ色を使った、近未来的な、無機質な客室です。天井は白一色で、照明は間接照明。壁に木目はなく、床は青系。悪く言えば暖かみはないですが、斬新な見栄えです。
無機質っぽいものの、丸みを帯びた座席です。青いヘッドカバーは布製で、ロゴも入っています。
肘掛けは、普通席なので低め。肘を置く際は窓枠がそこそこちょうどよいです。
座り心地は枕も含めて全体的に堅めで、寝るのにはふさわしくないですが、40分もすれば着いてしまうわけで、これでも十分ではないでしょうか。
リクライニングは、ボタンではなく、レバー式。ピクトグラムもなく、少々わかりづらいかもしれません。倒したときの角度は40分程度であれば十分ですが、オリジナルポジションだとちょっと窮屈かもしれません。
窓は2列分ですが、カーテンは小田急のMSEと同じく、中央にワイヤーがある縦引き式です。カーテンや妻面の壁は波をイメージしたような模様です。
白く潰れて見づらいですが、窓枠の両端には上着掛けがあります。
窓枠上の座席番号のシールの上には、空調が操作できます。ただ、寒くも暑くもない乗車日(3月中旬)は開にしても、何も出ませんでした。
アルミ風の枠の影響か、新しい座席の割には背面テーブルはやや小振りです。テーブルの留め具にはレジ袋が掛けられるようになっています。
座席の柱にコンセントが付いており、緑色のLEDがあることで存在がわかります。柱の両側に2つずつあり、ボックスにしても一人1個、しなくても2個使える大盤振る舞いですが、妻面の壁にはありません。
特に後ろから見ると、座席のバック部分、荷棚がアルミ色なので、このアングルが一番無機質に見えます。
車内販売はありませんが、背面ポケットには「Smart book」という見出しの冊子が入っていました(14年3月現在)。成田空港に関する情報のようです。
荷物置き場は客室内にあります。
客室扉の上には、LED表示器ではなく、液晶画面になっていて、日英・中韓の4カ国で表示されます。成田空港行きの場合、日暮里を出発して少しすると、客室扉上の液晶画面で「乗務員室からの展望をお楽しみください」と、前面の様子が表示されます。ところが途中、ちょうど橋の上で運転停止したからか、すぐに画面が変わってしまいました。その後、TVCMのような動画CMも。時々、地図上に現在位置も表示されますが、ニュースはありません。
空港到着時は客室扉が開き、向谷実氏のBGMも聞こえます。そして液晶画面には、色々な言語で「ありがとう」を表示していました。
これらの写真の車両番号:AE2-6
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