ANA・フォッカー50

 オランダ製のこの機材は、元々、名古屋を中心に中日本エアラインサービス(NAL)という航空会社が運行していました。やがてエアーセントラル(CRF/NV)と社名変更しANAの子会社になりましたが、そのままこの機材は利用されています。
 プロペラ機ためにそれほど高いところを飛ぶわけではなく、しかも翼が上にあるため、天気が良ければ窓側の人ならどの座席でも、地上を眺めることが出来ます。というよりも、窓の位置が低く、下を見るには最適、と言うより、下を見ることしかできません(上空はよほど背の低い人でないと見られません)。
 2009年2月28日に引退しました。






 中部国際空港では、ターミナルからはバスで移動します。56人乗りの飛行機なので、バスは1台で済んでしまいます。そして、飛行機備え付けの階段(6〜7段)で上ることになります。
 とりあえず、機内は狭いです。窓側席の場合、背の高い人というより、ちょっとでも人より座高の高い人は、座っていても頭が当たってしまい、首を捻挫してしまうくらいです。機内の放送でも「狭い中」という放送がありました。
 途中、6〜8列の上には翼があり、天井が凹んでいるほか、荷棚そのものが狭く、そのため業務用となっており、乗客の荷物は入れることは出来ません。ちなみにその中には、機内誌、ギブアウェイ、JR時刻表等が入っていました。



 窓の真上に座番表示があり、荷棚そのものには何も表示されていません。棚は早いもの勝ちみたいなものかもしれません。3列で2扉と言った具合です(3人で1扉を占有)。読書灯とそのスイッチ、CA呼び出し、空調、ベルト・禁煙サインは、天井上に一つのユニットになっています。



 狭くても、リクライニングをしないといけないほど、背は窮屈というわけではありません。逆に、リクライニングをしてしまうと、後ろの人が悲劇なくらい、フットクリアランスは狭いです。フライト時間が短いのもあるのでしょうが、実際、リクライニングをしている人は少なかったように見えました。



 機内誌(ANAと同じ冊子です)などはシートポケットには入っていません。客室乗務員に依頼します。
 テーブルは、問題ないほど大きいです。テーブルの止め金具の形状が、ビニール袋を掛けられるような構造になっているのが特徴的です。

 客室乗務員(CA)は二人乗務です。
 まずは離陸前。前方にディスプレイやスクリーンはないので(音楽もありません)、CA自身でシートベルトや救命胴衣のガイドをします。
 水平飛行になり、ベルトサインが消えると、一人が機内誌などを配っている間に、もう一人が飲み物の準備。プロペラ機のフライトでも、飲み物のサービスがあるのはありがたいです。カートが通るのは辛いため、予め紙コップに注いでおき、そこから配っていきます。種類は4〜5種類用意され、ANAの、普通の国内線普通席と同じだと思います。
 一方でコックピットからは、比較的着陸の前に放送がありました。「○○から旋回して、××の滑走路を…」と飛行ルートを案内したり、「それでは左に旋回します」と実況するなど、狭い機内でも退屈しない放送があり、好感がもてました。

 これらの写真の機材番号:JA8889



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