小田急電鉄・30000形(EXE車)

 今までは、観光を重視に設計していたロマンスカーですが、この30000形は通勤などの用途も考慮し、96年に誕生しました。今までの“ロマンスカー”の象徴だった連接台車(20000系ですでに非連接=ボギー車)や展望席がないロマンスカーです。この車両はグッドデザイン賞を受賞しました。






 照明が間接照明となり、壁は大理石調、座席の色合いは灰色系となり(以前は青や緑)、「観光」目的だけあれば地味な、よく言えば落ち着いた車内です。ヘッドカバーにはEXEの刺繍入りです。
 通路のみカーペットが敷かれています。



 当たり障りのない形状でしょうか。肘掛けの上の部分に、座席と同じ布が貼ってあります。



 至って普通のリクライニングシートですが、リクライニングを倒さないと、若干窮屈に感じます。
 インアームテーブルは、手前の方に位置しているためか、おなかに沿うようなカーブがあるのが特徴です。
 中央の肘掛けは隣に見ず知らずの人がいると、区切りという役割にしかならない位のサイズでしょうが、新車も含めた他形式のロマンスカーには、中央の肘掛けそのものがない座席が多く、ポジティブに考えた方が良さそうです。



 座席そのものは極限まで壁に寄っているようで、インアームテーブルを出し入れするときは、気をつけた方がいいかもしれません。また、極限まで…というのは、壁にも現れているようで、座席毎に、座席を囲むような凹みがあります。



 車椅子用の一人掛け座席です。テーブルは、この写真で言えば、(肘掛けの長い)左側に、カップホルダー+α程度の小さなものがあります。前後に背面テーブルの類はありません。



 片瀬江ノ島発新宿行きのえのしま号では、片瀬江ノ島〜藤沢間の座席は後ろ向きになって出発し、藤沢からは座席の向きは変えずにそのまま、前向きとなります。10号車(この写真の車両)が先頭車両になると、運転席の真後ろと通路のカーテンは閉められます。
 以前は禁煙席は青色、喫煙席は緑色の座席でしたが、その後禁煙席が増え、そういう区分はなくなりました。

 これらの写真の車両番号(一人掛け席を除く):30054



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