東武鉄道・100系(スペーシア)
1720系DRC(デラックスロマンスカー)の置き換えとして、1990年にデビューしました。
2011年から、外装の塗装や室内の座席の模様がリニューアルしていますが、機能的な内容は変わりありません。
90年にデビュー=バブル時代に開発された車両でしょうが、壁のテーブルの縁や帽子掛けなどの金属部分が金色や間接照明など、その時代を反映するところが色々あります。東武ホテルをデザインした方が、この列車の内装をデザインしたそうですが、そのためか、下品な印象はありません。
90年にデビュー=そこそこ年数が経ちましたが、客室に入る自動ドアは空気式なので、多少音が五月蠅く感じます。
現在は、このように模様替えしました。
JRのグリーン車に迫る豪華座席を持ったというイメージが強く、客室内は全面カーペット敷き、ヘッドレストや肘掛けの形状や、フットレストがあるなど、グリーン車と大して変わりません。重厚感で言えば、今のJR東日本のグリーン車よりあるのではないでしょうか。まぁ、寸法は…そんなに広いとはいえませんが…。
廃止時期は不明ですが、以前は、ヘッドレストにスピーカーが埋められていて、イヤホンを用意しなくても音楽などが聴けるようになっていましたが、そのコントローラーが埋められた跡さえないほど、跡形はありません。
私鉄特急ではよく見かける壁のテーブルがある一方、各座席にはインアームテーブルもあります。ただし、窓側の座席のインアームテーブルは、事実上出せない、と言うより、設計の時点で出さないと判断をしているようです。テーブルが窓枠と干渉するため、窓枠をこすって、ようやく出すことができるほどです。壁のテーブルは、前席の人が既に背を倒していると使えないわけで、この辺りは少々残念です。
リクライニングは、倒さないとやや窮屈、倒す角度は程々の角度です(=グリーン席レベルではない)。(グリーン席みたいな座席なので)グリーン席に座っている勢いで倒すと、途中で当たってしまうというと、イメージが湧くかもしれません。
バックレストが高いからか、そこそこ埋まっていても、雑多感はありませんでした。
単線区間は遅れがちですが、下今市で連絡する日光(or鬼怒川)行きの列車は接続してもらえます。
この東武特急はDRC時代から、同じく首都圏〜日光間を結ぶ(国鉄時代を含む)JRに対して対抗意識を持った車両を走らせています。この100系は、個室も含めた車内の豪華さはもちろん、このページでは取り上げませんが、足回りも相当な機器を使っているそうです。ところが現在、JRの日光駅よりも東武日光駅の方が栄えており、JRと東武が提携し、現在は品川や新宿から出発し、途中で東武線に渡り、東武日光まで直通することになりました。もちろん、この車両も新宿まで向かいます。
今までは競合相手だったJRと東武ですが、現在は手を取り合っています。このスペーシアも25年ほどが経過し、やがては新車を用意しないといけなくなるでしょうが、バブルが崩壊して景気が悪いまま、競合相手がいなくなった現在、どのような車両を製造するか、大いに気になります。スカイツリーが開業するのと同時に、新車を入れる話しもあったものの、資金的な都合で諦めたようですが(そのため、模様替えで落ち着いた)、私としては正直、ホッとしています。
これらの写真の車両番号(新しい模様の写真を除く):モハ103-6
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