日本航空・Airbus A350-900[X01](国内線 JALファーストクラス)

 Airbus A350-900(A350-900)は、JALとしては、1997年にデビューしたB777-200の後継機種として、2019年09月01日に羽田〜福岡線にデビューしました。
 今までボーイング一辺倒の航空会社がエアバス導入と言うことで驚かれたり、一方でデビュー日が近くなると、テストフライトの日程の公開やこの機種単体のCMを流したりと、異例づくしな印象があります。

おことわり
 初日に撮影したため、また、遅延の影響など、撮影に時間がとれず、きれいに撮影できていません。ご了承ください。



詳細はアイコンの説明をご覧ください


 今までは白系の座席が、この機種からは黒系になり、見た目が大きく変わりました。
 そして、色々なところでも言われていますが、確かに静かです。もちろん、離陸直前にエンジンの出力が大きくはなるとその分の音は大きくなりますが、それでも、今までの機種とは大違いです。



 写真左上で、既に座っている人はクラスJ席です。
 肘掛けの幅が、両端、中央とも狭くなっています。今までは中央の肘掛けが、エコノミー比、約4人分の幅がありましたが、B777より飛行機の胴体の幅が狭くなった(けれども、2-2-2配列は変わらない)からか、この辺りを切りつめたのかもしれません。一方で、座席の幅は大差ありません。
 今までは固定だった、中間の仕切り(中央にある白い板)が可動式になりました。ただ、相当数回ファーストクラスに乗った私からすると、これが役に立つかどうかは不明で、夫婦など二人で乗る(仕切りが要らない)様子は余り見かけません。それどころか、二人で乗るとしても並びで席が取れない可能性が高く(※最近は、普通運賃か、最上級会員でないと窓側の席が取れない)、意味がないんじゃないかという気すらしています。
 そして実際に搭乗して驚いた点が、離陸して上昇すると、その仕切りが下がって(収納されて)しまいました。デビュー直後なので個体差や経年劣化と言うことはないはずです。
 今までは、中央の仕切りにフレキ状の手元ライトがありましたが、可動式仕切りの真後ろ銀色の丸い物がそれに当たります。



 リクライニングとレッグレストが電動です。離着陸時のオリジナルポジションモードを除いて、国際線用の座席のように、リラックスモードのような一発調整はありません。レッグレストの角度を上げると、レッグレストの長さが長くなります。フットレストはなくなりましたが、今までの座席は、出し方にコツが要るので、使わない人が多かったのかもしれません。
 ファーストクラスデビュー当初は、電動リクライニングは駆動部が座席下のスペースをとるからという理由で採用されませんでしたが、今回は電動を取った形になります。世の中には「JAL国内線では初めて」という記載もありましたが、JAS(現JAL)のB777-200スーパーシートで採用済みです。
 マッサージ機能があり、背中とふくらはぎ、それぞれが振動できます。
 テーブルは、一般的な座席と同じようなインアームテーブルになり、取り出しやすくなり、食事後など半面だけでも使えるようになりました。
 電源やコントロールパネル(国際線機材みたいにワイヤードリモコンになっています)は、中央の肘掛け部分にあります。



 大きな液晶画面が付きました。映画などの他、地図や機外カメラが表示され、飛行機に乗ることが好きな人であれば、飽きないと思います。
 電動リクライニングになった影響で、前の座席の下に物を置くことが出来なくなりました。
 一方、液晶画面の真下に、折り畳み式の物置があります。といっても、電話機とかメガネとか、その程度を想定しているのかもしれません。



 上記の通り、小さめの鞄も天井の荷棚に入れる必要があります。A350のアピールポイントは収納スペース(荷棚)が大きくなったとのこと。確かに大きいですが、ここで困ったことがあり、今までは前の座席下に入れていたサイズの鞄を、その荷棚に仕舞いますが、取り出しづらく、私自身(身長170cm台)も、座席に付属するステップで上がり、奥に手を伸ばして荷物を取り出す必要がありました。
 1DG席(中央の列)の前方には、クローゼットやギャレーがあります。B777時代は、ドアよりも前寄りにあったギャレーやクローゼットが、おそらく機体の最前方の床面積が狭くなり、一部がこの部分に移設した形になったか思います。そのお陰で定員は2名減りましたが、一方で、右側(F〜K席)に向かう際に、1DG席の足下を通る不届き者はいなくなるメリットはあると思います。
 見えづらいですが、写真左上のワインレッド色の部分には、JALのロゴマークの装飾があります。


 <トイレ>

 便器のボウルがやや小さめで、男性小用時は外す可能性が大きいかもしれません。ファーストクラスといえども流石に国内線専用機材なので、ウォシュレットは付いていません。



初日(初便ではない)の様子

 何とか、発売開始直後に、初日のファーストクラスの入手に成功しました。福岡→羽田線の332便で、この路線の最終便です。


 福岡空港のファーストクラスのチェックインカウンターには日経新聞の広告特集が、ラウンジにはA350のロゴ入りのキャンディーが置いてありました。


 ラウンジのレセプションにはA350のモデルプレーンが(その横の紙は、上記の日経新聞と同じものです)。

 ざっくり書くと、元々定刻より約30分遅れて福岡空港に到着しましたが、一番後ろのトイレに不具合が見つかり、48分遅れて出発。
 初便ではありませんが、初日には違いなく、機内の放送では新機種の旨の紹介がありました。

 この新機材のタイミングで、機内食の食器が変わったようです。箸置きが(樹脂製の)折り鶴になったり、お味噌汁のお椀は、飲み進めると鶴の金箔が施されていたりするように。
 初便ではなかったので、その類のグッズは配られませんでしたが、主に子供向けに配る飛行機の模型で、赤くA350とペイントされたJAL初号機(つまり、今乗っている機材)のタイプがファーストクラス客全員に配られました。そして到着後にはポストカードも配っていました(これらはこの日限定というわけではなく、今後も配られているようです)。

 羽田空港への到着も、47分遅れで到着しました。


 これらの写真の機材番号:JA01XJ


日本航空のサービス(JALファーストクラス)について

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