日本航空・BOEING767-300ER[A25](国内線 JALファーストクラス)

 内外含めてJALの導入するB767初のファーストクラスです。B777-200の引退(このファーストクラスがデビューするまでに、2機が引退した模様)やファーストクラスが好評と言うこともあるのでしょうが、おそらく、07年12月のファーストクラスデビュー当時は、まさかB767へも用意するとは思ってもいなかったでしょう。



詳細はアイコンの説明をご覧ください




 1列5席だけの、横長の客室です。国内では、1列だけの客室というのは初めてではないかと思います。



 B777のファーストクラスがデビューして7年が経過してのフィードバックや、シートの製造メーカーが違っていることもあり、座席の形状が異なります。B777と比べると、革の色は変わらない印象、木目はライト調になり、コンソールの鏡のようなステンレスは健在です。寸法は、全体的に少々小さめです。
 座高は少々高いです。



 上記の通り、座席の製造メーカーが違い、B777が小糸製に対して、この写真の座席は天龍エアロコンポーネント製です。リクライニングやレッグレスト、フットレストは、これらの動作は、B777用に慣れていると、何のことはない印象です。
 リクライニングの動きは、今までは、結構大きな力を入れないと動かなかったB777と比べると、少々繊細になりました。クラスJは、メーカーによって、背を倒すときに、ゆりかごっぽくなるような座面の変化の有無がありますが(小糸製は座面が変化)。ファーストクラスの場合は、小糸製も天竜製も、座面が変化します。
 レッグレストは、まだ新しいからかバネの力が強いので、勢いよくあがり、衝撃が隣の席に影響する恐れがあります。仕舞うときはふくらはぎがつるかもしれないので、きついと分かったら、客室乗務員の方に手伝ってもらうといいでしょう。
 コンソール周りは、コントローラーの向きは見やすくなった一方、コンソール内を照らす照明はなくなりました(照明は、天井と、フレキシブル状の2つ)。そのコンソール下部に、小物入れをもうけ、利便性が向上しました(忘れ物には要注意)。
 テーブルの出し方がユニークです。縦長の長方形の部分(以降 カバー)を手前の方にスライドさせ、テーブル本体を上に持ち上げ、そのカバーを手で戻します。カバーを戻すとき、テーブルの位置が中途半端だと、カバーと当たってしまうため、テーブル本体をリクライニングのボタン側に思う存分持っていく必要があります。B777の座席は、カバーを蝶番であけていたので、上にある飲み物が落ちないように注意シールがありましたが、この座席ではその心配はありません。ただ、スライドするときに布などを巻き込まれないように注意する必要があります。そのテーブル本体は、艶っぽさは落ち着き、ずり落ちないように縁取りがしてあります。分厚さや柄も含め、B777と比べればちょっと安っぽい印象はあります(といって、貧弱なわけではありません)。
 ヘッドホンジャックは、コンソールの真ん中にあります。



 1列だけなので、あえてこうして覗かない限り、背面部分と接する機会はありません。ですので、背面ポケットなどはありませんが、シンプルで悪くないかもしれません。下に入っているのは、客室乗務員の方の荷物です。



 2014年12月現在、国内で飛ぶジェット機唯一のソロ席(のはず)です。下(右)の写真は、逆側から見たものですが、ここだけ見ると個室っぽい感じがします。



 ディスプレイは3つあります。後ろのクラスJとは仕切られていますので、5人で3つです。


 <トイレ>

 トイレも同じく国内線で、5人のためだけのトイレというのも贅沢です…と思ったところ、離陸してベルトサインが消え、まだカーテンが閉まるかどうかのぎりぎりのところで、後方の客が入ってきてしまいました。


 <ギャレー>

 ファーストクラス客室より前方(副操縦士の座る真後ろ)に、ギャレーがあります。
 この機種は改造される前は国際線機材なので、大きな改造はないものと思われます。
 ファーストクラスのサービス担当は、客室責任者ともう一人のみです。食事は、食器はもちろん、ご飯が温まっていたのは変わりませんでした。クラスJ、普通席用のドリンクサービスのカートはこのギャレーから向かうので、ここら辺、少々慌ただしいかもしれません。

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BOEING767-300ERのクラスJのページへジャンプ(この機種のクラスJは、革張りです)

 これらの写真の機材番号:JA602J



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