日本航空・BOEING777-200[W14](国内線 JALファーストクラス)
JALファーストクラス
JAL FirstClass
日本航空(JAL/JL)
BOEING777-200(B777-200)は、定員的にはB747-400とB767-300の中間的な位置づけの機種です。エンジンの直径が、小型ジェット機の胴体が入るくらい太いです(それだけ太くても、エンジンの数が少ない方が、省エネになるとのことです)。構造上の都合で他の機種より客室の窓には丸みを帯びていたり、後ろのギア(車輪)が3連だったり(普通は2連=ローラースケートのような感じ)と、細かなところに特徴があります。
16年末頃から
シートが交換
されるようになり、2018年夏現在、現在はこの座席には座れなくなりました(21年3月でこの機種は引退しました)。
詳細は
アイコンの説明
をご覧ください
2-2-2配列の、白く大きな座席が並ぶ14名の客室です。後ろには
クラスJ
が続きます。ファーストクラスと、クラスJ・普通席とでは、カーペットも違います。
シートベルトの位置にも一工夫しています。クラスJの頃は、左右のベルトを重ね合わせているだけでしたが、このクラスでは、左右それぞれを折り畳まれています。そのため、座面には、無機質なベルトが隠れ、白い革がきれいに見えます。
水平飛行に入り、ベルトサインが消えると、カーテンで仕切られます。クラスJ・普通席の利用客は、トイレも含め、ファーストクラス部分に入ることは出来ません。
正面から撮影したものです。通路を挟んでの隣席とも、横一線にならない配置になっており、このファーストクラス区画が、六角形に広がっています。
中央のアームレスト(センターコンソール)の、前方のカクテルトレー部分には機内食のメニュー、後方にはヘッドホン(ブランケットの上にあります)があります。ブランケットはこのように標準で備えてありますが、テンピュールのクッションはリクエストすることでもらえます。
売りの一つに、センターコンソール部分は、隣に知らない人が座ってもいやな気がしない一方、知っている人同士では逆に“カベ”にならないとのことですが、体格や人によって感じ方は違うでしょうが、それは言われてみればそう言う気がしました。肘掛けの幅の広さも影響しているのでしょう。
また、ソファーのような感覚とのことですが、革という素材ということもありますが、ゆったり感のある感じがしました。ただしソファーの割には、また他の座席と比べても、座高は高いように思えます。
照明は、LEDのスポットライト(センターコンソールの上に見えるワイヤー状のもの)、他の座席と同じ天井、中央のアームレスト内にある照明(コンソールライト)の3箇所があります。
枕の高さの調整は、両耳の調整も含めて、クラスJと大差はありません。
リクライニング・レッグレスト・フットレストは、電動ではありません。電動にしないことで、座席の下に空間が出来、荷物が入れられるためです。
リクライニングは…多少力を入れないと傾きませんが、クラスJで慣れていれば特に問題ないと思います。また、一度倒すと細かな微調整が難しいです。リクライニングには遊びがあり、離陸時にエンジンを最大にすると(つまり、後ろにGがかかると)、カクっと後ろに傾いてしまいます。故障と思う人もいるでしょうが…ところが、慣れると、逆にこれが、離陸時のGの衝撃を吸収することになり、逆に、何も傾くことはない普通の座席が、窮屈に感じるようにも感じます。リクライニングを傾けると、前方の座面があがります。
フットレストを使うには、一度、レッグレストを比較的上の方まであげ、フットレストのボタンを押しながら、突起の部分を足で引っかけて最前方に出し(レッグレスト内に収納されているフットレストが出てきます)、畳まれているフットレストを倒します。そして、フットレストのボタンを押しながら希望の長さまで収納し、レッグレストを希望の高さまで下げます。上の方で、座高が高い旨書きましたが、高く感じた場合、このフットレストを使うことで、座高が調整できます。デフォルトの状態で背は倒れている方なので、背を倒さなくても、レッグレスト・フットレストだけを活用するのもいいかもしれません。
テーブルは、センターコンソールと同じ模様の木目調です。他の座席のような、通路寄り/壁寄りの、端ではなく、センターコンソールから取り出します。その取り出し方法がちょっと他(回転させる)とは違いますが、背面ポケットの説明書に方法が書いてあります。横幅は座席の影響があり十分広いですが、今までの国内線の座席にはない奥行きもあります。前後にスライドすることは出来ますが、回転することは出来ません。カクテルトレイも、多少、スライドできます。
音楽のコントロールパネルはセンターコンソール(中央)にありますが、ヘッドホンの端子は両端(リクライニングなどのボタンの後ろ)にあります。大抵は、コントロールパネル付近にあるものですが、ヘッドホンのコードと、コンソールとの兼ね合いでしょうか、離れたところにあります。
これらは全体的に、慣れないと、ちょっと難しいかも知れません。
背面のポケットには、スリッパ(持ち帰り可能)と「シート機能のご案内(座席の使い方の説明書)」が、それ以外(安全のしおり、ディスポーザバッグ、機内誌、機内販売誌)は、座席中央の書籍ポケットに収納されています。
足下(J寸法)が、国内線機材では最大級広く、CAさんが窓側の席付近に行って、テーブルを出す余裕があります。
上記で書いた、ファーストクラスと、それ以外のキャビンのカーペットの違いですが、左方にその違いが見えます。
ちなみに、最前列の席には、ものを置けるスペースが限られてしまっています。前席がないので、売りの一つである座席下の収納スペースがありません。書籍ポケットがないので、普通のポケットが用意されています。この座席下収納スペースは、このシートの売りの一つにしていますが、3/7の確率でこれに当たらないのは、仕方ないとはいえ少し残念です(壁などへの細工はありませんでした)。
おそらくこのファーストクラスへの改造を機に変化したものだと思いますが、今までは前方のスクリーンが、中央に一箇所、プロジェクション(投影機)で映していましたが、現在は、液晶画面になり、しかも3箇所に増えました。この後ろのクラスJも、同じく液晶×3箇所に変わっています。
<トイレ>
実質、ファーストクラス専用のトイレです。ファーストクラスへの改造に伴い、特にトイレの改造はしていないようです。このように、JA771J〜JA773Jの場合、元々からカウンターが大理石模様などと、バージョンアップしています。
<ギャレー>
一方で、ギャレーは改造されています。お湯は、“うどんですかい”などのカップ麺のため、改修前よりも熱いお湯が出るようになったようです。
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これらの写真の機材番号:JA772J
日本航空のサービス(JALファーストクラス)について
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