日本航空・BOEING777-300ER[W73](JALビジネスクラス シェルフラットシート)

 BOEING777-300ERは、JALの長距離・花形路線に就航していたB747-400の後釜となる機種で、2004年にデビューしました。
 この座席は17年10月現在、JALのフラッグシップB777-300ERには装着されていませんが、中距離機材では現役で装着されています。



詳細はアイコンの説明をご覧ください


 かなりイレギュラーな状況で撮影したものです。


 BOEING747の同じクラスと同じ2-3-2配列ですが、B777の胴体は少々細いので、その分割を食っています。B747で主に使われていた座席と比べると、座席が大きくなり、なんとなく機内が狭く感じます。



 荷棚が降りていると言うこともありますが、国内線機材の座席と比べると、座席全体が大きいことがイメージできるかと思います。



 両端の肘掛けの先端部にはリクライニングの操作ボタンがあります。
 中央の肘掛けの幅がかなり広いです。テレビなどAVの操作、電源、テーブルは、その中央の肘掛け側にあります。電源は肘掛けの奥まったところにあるので、なかなか差しづらかったです。
 ヘッドレストは、上下と耳(ヘッドカバーの両端)だけではなく、角度も調整できます。使い方としては、この枕部分には元々厚みがないため、厚みを調整したいとき。ただし、重みを掛けると、元に戻ってしまいます(B747-400のスーパーシートみたいに、一番手前に引いたら戻るような構造ではない)。もしかしたら角度を固定する方法があるのかもしれませんが、すぐに戻ってしまう角度調整はあんまり意味がない機能のように思います...。この座席にもマッサージ機能があります。
 リクライニングは電動で、細かく好きな位置でも設定できますが、ポジション設定の3つのボタンがあります。離着陸時、リラックス、ベッドと思いたいところですが、ボタンの意味合いが正直いまいちで、上には直角に座っている+ワイン、真ん中には少々傾斜、下にはベッドモードにしたアイコンがありますが、離着陸時がどれにあるのかの絵はありません(普通に考えると、安全上重要であろう、飛行機が滑走路方面に降下しているアイコンがあってもいいと思うんですけれども…)。JALの公式ページによると、上(アップライトモード)で正解のようです。
 ヘッドホン国内線ファーストクラスと同じものでした。また、以前はできなかった、個人TVの地図を見ながら音楽を聴くこともできます。



 フルフラットポジションです。ベッドモードにする際、レッグレストとの兼ね合いがあるため、背の傾斜と足の傾斜を交互にしながらベッドにしていきます。座席の幅が少々狭いため、体格のいい=幅の広い人は、ベッドモードにしたとき、肘で、AV系のリモコンのボタンを押してしまうかもしれません。
 テーブルは、かなり広い範囲で前後の移動ができます。一番奥にすると、リクライニングの調整も容易にできます。
 中央の肘掛けにはAV系、両端側にはリクライニング系の操作ができます。
 この機材の前方にはファーストクラスがありますが、座席そのものはこちらの方が新しいです。そのため、機能的には、読書灯がフレキシブルだったり、テレビが収納式ではなく前の席にあったり(画面が大きくできる)、テーブルの移動面など、ファーストクラスよりは使い勝手がいい部分もあります。



 シェル型のシート=背を倒す際、後ろに影響しないという意味合いですが、元々、プラスチックの部分が、すでに前の席が背を倒しているような形状で競り出ています。前の座席の下に、自分の荷物を入れることはできません。
 安全のしおりや機内誌などは、前列の、席と席の間の仕切りに入っています。
 出発時、ハンガー等々、ポケットには様々なものが入っていっぱいです。



 3人掛けの座席です。中央の肘掛けは2カ所ありますが、右の方の幅(D席とE席の間)が狭くなっています。この写真の、右と真ん中の人が両腕を肘掛けに置こうとする場合、争奪戦が起こります。



 一番前の席の個人用テレビは、一番前の壁に付いているようです。座席、というよりもプラスチック部分が大きいのは、テレビのサイズを大きくしたからかもしれません。


 <トイレ>

 ファーストクラスとビジネスクラスの客室間には、ギャレーと、2箇所のトイレがありますが、片方(K席寄り)はファーストクラス用、もう片方(A席寄り)はビジネスクラス用です。通路の、クラスを仕切るカーテンで区切られているのですが、どちらかが判断できますが分かりづらいです。トイレ内で区別する方法としては、手洗い用の水栓が、センサー式の自動(ファースト)かボタン式の自閉(ビジネス)かでどちらかが分かります。
 ちなみにこのコンフィギュレーション(W73)は、トイレが12カ所ありますが、ファーストクラスは9人で2カ所、ビジネスは63人で3カ所、プレミアムエコノミーは44人で2カ所、エコノミーは156人で5カ所です。


 <ギャレー>

 ワゴンを収納する場所は4カ所、合計13台が収納されています。左(上)のギャレーはいかにもなギャレーですが、右(下)の方はバーカウンターになっています。ビジネスクラス客室の最前方にあります。


 これらの写真の機材番号:JA735J




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