日本航空・BOEING777-300ER[W73](JALファーストクラス スカイスリーパーソロ)

 BOEING777-300ERは、JALの長距離・花形路線に就航していたB747-400の後釜となる機種で、2004年にデビューしました。
 この座席は、JALのB777-300ERファーストクラスの初代の座席となり、その後全機JAL SUITE仕様に換装されています。



詳細はアイコンの説明をご覧ください


 かなりイレギュラーな状況で撮影したものです。


 丸みを帯びた、3列×3列の9席が並んでいます。B777のエコノミーの横配列は、3-3-3の9列。横の列で言えば、3席分を1人で占めることになります。オレンジ色のテーブルを見ると分かりますが、前後は互い違い(千鳥配置)になっています。これはJALのWebサイトに掲載されているシートマップでも反映されていて、この写真の右端の座席の場合、1,3列目はA席(窓側)の一方、2列目はC席(通路側)です。
<イメージ>
1A 
 1G
 1K
 2C2D 2H 
3A  3G 1K



 座ったときの足下には、ふかふかの絨毯が敷かれています。靴のままでも大丈夫ですが、それをためらってしまうほどのふかふか感でした。
 前の席の下には鞄などの物を置くことはできませんが、横には大きな台があるようなもので、スカイスリーパー(ソロではないほう)と違い、手回り品の置き場には問題ありません。
 座席に付いている照明は3カ所あります。1つ目はこの写真の場合頭の左にある三角形状のもので、ほの青く光ります。2つ目はそのライト付近にありますが、オリジナルポジションだと隠れています。3つ目は座席のヘッドレスト付近にあります。真っ暗な状態で、2と3の照明をつけると、影ができなくなります。他に、天井には読書灯があります。
 また、各座席にマッサージ機能がありす。腰の部分を、空気圧とバイブレーションで、マッサージしてくれます。以前のファーストクラスにはマッサージチェアが設置されていたこともあったようですが、この座席ではそこまで移動することもなく一人一人使えます。
 安全のしおりや機内誌などは、オレンジのテーブルの下にある引き出しの中に入っています。その引き出しの横には電源と救命胴衣があります。



 リラックスポジションです。寸法のレッグレストの寸法は、リラックスポジションの寸法を掲載しています。
 オレンジのテーブルは、横にずらすことが可能で、横にずらすともの入れが出てきます。仕舞うと隠れるので、入れていることを忘れそうな気がするので、一時的なもの入れとして使うのがよいかもしれません(あまり深さもないので、眼鏡などそのくらい)。
 インアームテーブル(白い方)を使うときは、インアームテーブルを支えるために、オレンジのテーブルも横(この写真の座席の場合は左寄りに)にずらす必要があります。位置的にはオリジナルポジションだと少々手前に感じ少し背を倒すと程良くなります。
 (この写真の位置はリラックスにしていますが)マニュアルで背を倒すと、同時にレッグレストもあがります。もちろん、足の上げ下げが不要なら、レッグレストボタンを押して、元に戻すことができますが、マニュアルなのにレッグレストが勝手に上がるのはちょっと面倒くさいです。
 テレビのサイズが時代を感じさせます。次世代の座席は、全く違うサービスかと思わせるほど大きくなりました。



 ベッドポジションです。
 フルフラットにして寝てみると、高さが低くなり、頭周辺三方が壁に覆われて、プライバシー感は高くなるものの、腰の膨らみはそのままなので、長い時間腰のストレッチをやるような状態で、寝返りは難しいかもしれません。中途半端に背を戻すくらいの方が、却ってフィット感があるように思いました。



 左半分がくぼんでいますが、ベッドポジションにしたときの収まりの都合のためでしょうか。その下は靴入れです。



 個人用テレビは、離着陸時は収納する必要があるので、前方の壁にはディスプレイがあります。
 2017年現在、ファーストクラスは主に長距離路線(季節限定でホノルル線)にしか用意されなくなっています。そしてその座席は、半個室状態となっており、この座席よりもプライバシー度やプライベート感が高いですが、この客室の開放感は捨てられません。香港など、短距離路線にファーストクラスを復活させるとしたら、この座席でも十分に使えるのではないかと思います。


 <トイレ>

 ファーストクラス専用のトイレです。若干広いです。ウォシュレットは付いていません。
 ファーストクラスとビジネスクラスの客室間には、ギャレーと、2箇所のトイレがありますが、片方はファーストクラス用、もう片方はビジネスクラス用です。通路の、クラスを仕切るカーテンを見るとどちらがどちらかが判断できますが分かりづらいです。トイレ内の水栓が、自動(ファースト)か自閉(ビジネス)かでどちらかが分かります。


 <ギャレー>

 左(上)のギャレーはいかにもなギャレーですが、右(下)の方はL1ドア真後ろにある簡単なサービスコーナーになっています。ファーストクラス旅客に対しての客室乗務員の人数は多いので、セルフサービスではなくボタンを押せばすぐに来ると思いますが、いろいろなディスプレイをするので、見所です。


 これらの写真の機材番号:JA737J




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