日本航空・BOEING777-300ER[W84](JALファーストクラス JAL SUITE)

 BOEING777-300ERは、JALの長距離・花形路線に就航していたB747-400の後釜となる機種で、2004年にデビューしました。
 この座席は、JALのB777-300ERファーストクラスの2代目の座席となり、「JAL SUITE」という名前でこのページの仕様の座席は13年1月に運行開始(※厳密に言えば、08年8月より、この座席に似た座席が使われていたため、2.5世代くらいに思うと良いかも知れません)。B777-300ERの全13機種をこの仕様に改修しました。他のクラスも大幅に改造され、時刻表には「SS7(SKY SUITE 777)」という表記になっています。



詳細はアイコンの説明をご覧ください




 B777-300ERは、B747-400に代わるフラッグシップ機材です。国際線機材は機内仕様が何度か変わりますが、大まかに分けると2代目です。
 機内に入ると、横4列×縦2列=8席の、椅子というより個室(コンパートメント)が並んでいます。「座席」としては見えないので、写真映えはあまりよくはありませんが、それだけプライバシーが保たれます。波のような模様の入った赤系の絨毯がしかれています。



 離着陸時の姿勢(UPRIGHT)の角度は、かなり直角です。備え付けのクッションで調整した方がいいでしょう。ヘッドカバーが不織布なのが、少々安っぽい気がして残念です。



 リラックスポジションです。
 テーブルそのものも大きいですが、なにより、収納に困らないのがいいです。写真上側のサイドテーブルそのものはもちろん、サイドテーブルの中にも収納できます。
 照明は、(1)天井、(2)壁側、(3)通路側、(4)フットライトの4つあります。(1)はスマートフォンのようなコントローラーで操作します。(2)と(3)は同じもので、この写真でいえば写真右上にある銀色のものが両端にあります。LED電球で、ひねると明るさを調整できます。(4)は、明るいうちだとあまり役に立たちません。他、サイドテーブルにはペンが入れられるほどのくぼみがありますが、開いているときだけ点灯する照明があります。



 ベッドポジションです。幅855mm×長さ1975mmのベッドになります。
 この状態にすると、靴を脱いで、あぐらをかくことも余裕でできます。しばらくの間、あぐらをかき、モバイルギアの操作をしていましたが、これは普段の機内での過ごし方ではなく、漫画喫茶に近いかもしれません。ちなみにシートベルトは、緩めでいいので付けてほしいとのこと。



 個人用画面は大きくなりました。サイドテーブルの中に入っているコントローラーで操作します。画面そのものもタッチパネル対応とのことですが、遠すぎてあまり使う機会はないでしょう。
 テーブルと個人用画面の下にはオットマンがありますが、シートベルトがあることから座ることもでき、対面で使えるようになっています(下級クラスの人を呼び寄せるときに使うことを想定しているのでしょうか?)。



 ファーストクラスは1-2-1配列となっていて、真ん中の2人掛け席は、このようにパーティーションを下げることで2人掛けとして機能する一方、隣の広が知らない人であれば、パーティーションをあげて1人掛けとして機能します。このパーティーションの上げ下げはCAさんにお願いします。



 どのくらいプライバシーが保たれるかというと、たとえば隣の人が食べているものを見て食べたくなる時がありますが、ここでは壁が高くて隣の人が何を食べているか分からない、という感覚です。


 <トイレ>


 トイレは、操縦室に向かう通路に2カ所あります。
 この先、まだまだ海外では普及していない=帰国まで当分使えない温水洗浄便座(ウォシュレット)が、備わっています。飛行機用のかなり特殊なものです。操作盤は、止・おしり・やわらか・ビデと、水勢は5段階。一回25秒程度×2回のみ(3回目を押しても反応しません)。水を節約するためか、ノズルのプレ洗浄は行われませんが、水の勢いは文句ありません。水温はややぬるめで、調整はできません。


 <ギャレー>

 右の写真のバーコーナーは、位置(L1ドアの後ろ)や形状はW73と変わりません。ここに行かなくても、頻繁に通りかかるCAさんに声をかければ、わざわざここに行かなくてもすぐに持ってきてもらえますので、以前と同じく、ディスプレイを目で楽しむのがよいでしょう。


 これらの写真の機材番号:JA739J




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