JR東海・371系

……あさぎり号 のグリーン席

 371系は、小田急線乗り入れを前提にした列車です。そのため、小田急側とサービスなどをある程度共通化しています。なお、この列車は一編成しか存在しないので、整備の時などは小田急の車輌が使われます(事故で大破したらどうなるのだろう...)。この列車は7両編成で、2両あるグリーン車はどちらも2階建て車輌です。
 2012年03月16日にあさぎり号からは引退しました。371系そのものは他の用途として使われるようですが、この2階建て車輌も一緒に使われるのでしょうか(引退後の“他の用途”時も、この2階建て車輌も一緒に使われているようです)。


詳細はアイコンの説明をご覧ください




 新幹線100系と同様、2階建て車輌+間接照明です。ただし(というよりも、当然ながら)、車体は在来線のため、天井が低く、荷棚がないため、狭いながらも客室の両端に縦長の荷物スペースがあります。



 基本的な座席のデザインは、サービスアップを目指した新幹線100系と同じです。
 座り心地は、ソファーにずっしりと腰を掛けるような感じです。元から座面が傾斜され(その角度が他より深い気がする)、それがずっしり感につながっているのかもしれません。足腰の悪い人は、もしかしたら席から立ちづらく感じるかもしれません。
 窓枠は、元々飲み物が問題なく置ける程度の厚みがありますが、さらに幅が広くなっているところがあり、お土産の紙袋も難なく置けます。



 テーブルは100系と同様の配置ですが、フットレストが跳ね上げ式となっています。
 天井には、空調と読書灯があります。車内販売の呼び出しボタンもありましたが、車内販売が2011年3月11日にて廃止になったため(東日本大震災とは無関係です)、今は点くことはありません。


 以前は個人用テレビが用意されていました。テレビと音楽とは制御系統が違うようなので、飛行機のように一つのスイッチでテレビや音楽を切り替えるのではなく、音楽の時は肘掛けの端子に、テレビの時はそれを抜いてからテレビ側の端子に挿します。番組は、衛星放送を流していました。



 普段であれば、後ろの部分の特徴を書いていくところですが、右方(一人掛けの座席)の下部に、黒い突起物が等間隔に見えます。これは、座席を回転させるためのレバーです。おそらく、歩いているときに、横に揺れたときに、この部分に足を引っかけ、怪我をする可能性があるために、カバーを掛けているのではないかと推測できます。



 「ワイドビュー」と列車名の頭に付いていますが、付けても恥ずかしくないくらい、窓の位置が低いことが分かると思います。どこぞの“房総ビュー”とは大違いです。



 この箱は、避難口です。ただの避難口ではなく、この箱の上には週刊誌が入っています。鉄道車両に植物(本物)が飾ってあるのは珍しいです。
 晩年は、植物も週刊誌もおかなくなりました。



 奥には隣のグリーン車(4号車)に行くための扉があります。普通は平屋の高さまで下りますが、この列車はわざわざ下りる必要はありません(外から見ると、幌がずいぶん高い位置にあるなぁ、と思うでしょう)。ちなみに、下の階の普通車は行き止まりです。
 以前は、371系でも席番が、JRの1号車1Aではなく、小田急方式の101というようになっていましたが、晩年は1Aなどになっています。また(98年頃の話)、沼津のみどりの窓口には、JRの端末(MARS)の隣に小田急の端末も置いてありました。
 小田急の20000系とJRの371系、どちらがいいかと言われると、僅差で371系を私は勧めます。理由は、外観のデザインだったりします(走っているときに、反射する建物に371系が映るのですが、白地に濃いめの紺のツートンが妙に格好良く見えました)。

 これらの室内写真の車両番号:サロハ371-101


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