JR東日本・183系(デラックス型)

……(2002年11月まで、あずさ、かいじ、アルプス)、快速・中央ライナー号 のグリーン席

 中央道を走る高速バスに対抗するために改造された183系です。外から見ても、窓が大きいなどの違いが分かります。


詳細はアイコンの説明をご覧ください




 あくまで、189系の前の改造なので、189系と比べると、多少見劣る面はあります。天井が、189系は天井丸ごと新たなカバーを付けた感じですが、この場合は、従来の天井に格子状(?)のカバーを(しかもエアコン部分をよけて)取り付けたような状態です。座席の部分(グリーン車の客が座る部分)にはカーペットが敷かれていますが、通路の部分はビニール張りです。



 この座席には、音楽のコントロールパネルはありません。あったとしても今となっては使えないでしょうが。



 壁から座席からカーペットまで全てが濃緑色系なのが印象的です。リクライニングの角度そのものは、それほど深いわけではありませんが、伸びをすると後ろに少し傾斜し(885系のような感じ)、また座面がリクライニングに比例して少し上がる構造です。デザインは、シートの形状などから見ても重厚感がありますが、ヘッドレストに膨らみがないのが欠点かもしれません(二人掛け窓側席の人がリクライニングを最大にして横を見ると、通路を挟んだ後ろの人が丸見えです)。しかし、中央線のグリーン車の中で(JR東海の列車も含む)、一番座り心地がよいかもしれません。その他の座席(E351系383系、2001年冬にデビューしたE257系)は2-2配列で、問題外です。



 背面テーブルは機能的には一般的なものですが、何故か変わった凹凸があります。それより変わっているのが、フットレストです。国鉄時代のものも含めて一般的なフットレストの場合、高さを変えられるものがあってもそれは3段階の範囲で変えられるものですが、このフットレストの高さは、フリーストップです。しかし、足を乗せる面しかありません(靴のまま乗せられる面がありません)。当時は「これが主流になる」と思ったのかもしれませんが、この座席以外で見たことはありません。試行錯誤の段階の、優れたシートだと思います。



 一人掛けの座席です。座面中央にある白いノブみたいなもので、回転します。



 走行性能は189系とほとんど変わりませんが、コンプレッサー(空気の圧縮機)が183系の方にはない分、コンプレッサーがあると時々鳴るガタガタ音がしないので静かでした。
 夜行列車アルプス号では、普通席では蛍光灯はそのままついたままですが、グリーン席では減光します。ただし、“減光”とは言っても、蛍光灯は全て消え、4つの予備灯がついている状態でした(なので、新宿発の列車で、三鷹をゆっくりと通過していると、『自分は回送列車の中にいるのか?』と思うほどでした)。

 これらの室内写真の車両番号:サロ183-1114


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