JR東日本・183系(国鉄型座席)

 183系とは、旧国鉄時代に開発された、直流専用の特急車両です。この座席を備えた編成は、デビュー当時から房総地区で走っていました。




 ヘッドカバーは紙製です。シートの厚みが当然違う、普通席と同じものを使用しているので、頭を乗せられる部分までは完全に届きません(室内写真の上から3番目を見れば見えますが、本来ならばシートバックの一番上のくぼみの終わり〔窓枠付近〕までは届かないと意味を持ちません)。通路の赤が印象的です。



 おそらくシートの柄は変えているはずです。霜降りの牛肉のような模様ですね...。柄は違いますが、スーパーはつかり号がデビューする前の改造されなかったはつかり号にも、全く同じ座席が備えていました(今でも東北地方の特急に残っているかもしれません)。寸法を見ると、500mmと広めに見えますが、これは中央の肘掛けがないのが理由です。例えば、新幹線E3系の座席幅(460mm)に中央肘掛けの半分(42mm)を足すと、502mmと、ほとんど同じです。



 国鉄のオリジナルのシートにはなかった背面テーブルが付きました。
 フットレストは国鉄のオリジナルのシートと同じです。






 暖かみのない車内レイアウトが、国鉄型車両の象徴です。



 これは、普通席の座席です。
 私が乗った列車(平日の11月の午後)のグリーン車には、48人の定員のうち、お客さんは自分を入れて二人しか乗りませんでした。距離の問題もありますが、それだけ乗る価値がない座席だということでもあると思います。その結果、2000年12月2日のダイヤ改正時にこのグリーン車が廃止されました。今現在知るところでは、この座席を使った183系は見あたりませんが、他の列車で使われています。

 これらの室内写真の車両番号:サロ183-1001

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