JR東日本・185系

……踊り子号 のグリーン席

 185系とは、旧国鉄時代に開発された、直流専用の特急車両です。通勤列車にも特急列車にも使えるようなコンセプトで、当初、普通席の座席は、JR西日本の近郊列車や、国鉄当時でも117系で採用されている転換クロスシートでした(現在は回転リクライニングシートに替えられています)。
 19年12月現在、7両編成(うちグリーン車1両)の踊り子号用に使われるようになり(10両編成〔うちグリーン車2両〕はこちら)、7,10両の両方ともに21年3月に引退しました。




 北の方を走る185系と違い、こちらは1999年頃から2002年に掛けて、この写真の座席が替えられました。座席は替わったものの、天井周り等々、その他の部分は大きく手を加えられていません。



 座席が替わったといっても仕様が良くなったというわけではなく、2-2配列は変わらず、普通席にはある中間肘掛けも改造前の座席と同様、そのままありません。隣に誰もいない、ガラガラな状態であれば広く使えてよいでしょうが、混雑しているときだと…。
 座り心地は、堅くもなく柔らかくもなく、という印象です。



 普通席には背面テーブルがありますが、グリーン車はこの半面のインアームテーブルのみです。窓側の人のインアームテーブルは、窓枠に必ず指を挟みます。座席が壁に寄りすぎている(=2-2配列のために無理している)のでしょう。
 カーテンは、写真見て分かる横引きと、奥には縦引きもあります。また、窓を開けることも出来ます。窓開けや縦引きのカーテンがあると言うことで、通勤向けもねらった車両であることが想像できます。



 背面部は、ポケットではなくゴムひもです。手抜き座席だという証拠です。
 フットレストはカーペットと同じような柄で、靴を脱いでは使いたくはない柄です。一方、車端部のフットレストは、無改造の従来のものがそのまま使えます。



 以前は、同じ2-2配列であっても、普通席が転換クロスシートに対して、グリーン車はリクライニングシートのため、いい意味で差別化していたものの、現在は、普通席もリクライニングシートとなり(テーブルに限って言えば、普通席の方が大きいです)、空いている時期に乗る分には、今の金額の追加料金を払うようなメリットもありません。一方、混んでいる時期で、万が一グリーン車が満席だったら…肘掛けがない状態で隣に見知らぬ人が座っている可能性もあり、それはそれで気分は良くないですが…。


 これらの室内写真の車両番号:サロ185-3


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