JR東日本・251系
……スーパービュー踊り子号 のグリーン席
90年にデビューした車両です。グリーン車と先頭普通車はダブルデッカー、中間普通車はハイデッカーという凝った編成で、天井が高いハイデッカー車両につくパンタグラフもこの車両のためだけに設計したほど、力を入れた列車です。
2002年12月22日から、リニューアル編成が走り始めましたが、グリーン車は、座席そのものには大きな違いはないようです(座席とカーテンの柄が違う、音楽装置の撤去、外観塗色変更)。03年以降には、残りの全編成をリニューアルするそうです(リニューアルが完了したと思われるため、今は亡き座席達に移動しました)。そして2020年3月13日で(車両そのものが)引退しました。
詳細はアイコンの説明をご覧ください
その他のサービス:レッグレスト
サービスされる飲み物の内容:コーヒー、紅茶、緑茶、オレンジジュース
音楽サービスの内容:FMラジオ(2002年11月現在)
グリーン車は2階建ての車両なので、天井の高さは低いですが、車内全体的には、非常に広々とした空間です。また、トイレや洗面所以外には、壁という壁がありません。つまり、デッキとの仕切扉がありません。
座席は、普通席や、他のグリーン車と比べると、非常に大きな座席です。枕は、堅めです。座席部分は、通路より一段高くなっています。
左下の座席で隠れていますが、レッグレストがあります。レッグレストは、それそのものを手で引っ張ると出てきます(ボタンやレバーなどがあるわけではない)。構造上、座っているときに操作するのは、少し不便かもしれません。また、飛行機のレッグレストのように、各自高さを変えることはできません(何となく見える写真の状態で固定)。一方でフットレストはないので、靴を脱げるところがないのは少し残念です。まぁ、レッグレストそのものは大変良いのですが。
比較的深めにリクライニングをすると、レッグレストがちょうど良く感じると思います。しかしそのときは、貸してくれるヘッドホンのコードの長さが足りませんでした。
なにより、シートピッチが広いです。表だった荷物置き場はありませんが(展望席と普通の席の間には、狭いながらもとりあえずあります…おそらく展望席用)、シートピッチの広さでカバーしています。
一人掛けの座席です。1号車(禁煙席)では山側、2号車(喫煙席)は海側に設置しています。
1号車の前面展望は、一番後ろの座席に座っている限り、無理でした。通路に首を伸ばすと、運転席の窓は見えなくはありませんが、十分ではありません。線路はよく見えるものの、それ以外の景色(空など)は見えない状態です。しかし、真横には海向きに大きな窓があり、窮屈さはありません。
限定9席の展望席です。しかし、リクライニングはしません。また、回転もしないので、旅行で疲れて乗るであろう伊豆急下田発の場合は、かなり不快かもしれません。
サービスの飲み物、紙おしぼり、ヘッドホン(貸してくれる)です。おしぼりの配布と同時に、飲み物の注文を取ります。ヘッドホンは、元々背面ポケットに入っているわけではなく、乗客の申請でアテンダントが持ってきます。また、音楽(というよりラジオ)は、車内放送の時には消えます。この列車の中には、複数人のアテンダントが乗務しますが、グリーン車では、専任のアテンダントが乗務します。
この列車は、システムも従来のJRの列車とは違います。まずは、普段の乗降口は、2,3,5,7,10号車です(私鉄特急のようです)。全車両に扉はありますが、それは終点だけ開きます。これらは、ホームに「?号車の乗車口」と記載していますし、普段開かないドアには窓ガラスがないことで(そのドアの室内側には、終点以外では開かない旨書いてある)、大きな混乱はないと思います(それでも、1号車に乗車するからと、窓のない1号車ドアの前に立った人はいましたが...)。次に、アテンダントがその乗車口で立ち、そこで検札をするため、車内改札はありません(アテンダントが乗降口で立つため、普段の乗降口を限っている)。つまり、車内でくつろいでいるときに煩わせない、というところです。そして車掌は、乗客と接することはなく、放送もアテンダントが行います。また、車掌は伊東で交替しますが、アテンダントはそのまま下田まで乗務するなど、車掌は、この列車においては暇な乗務であろうと思います(放送もなく、ドア開閉の回数は少ないため通勤列車の車掌以下でしょうか)。ただし、つけて回ったわけではないので、実際はどうかは分かりませんが…。
一から十まで、きちんとしたポリシーを持った列車だと思います。グリーン車に至っては、これを、首都圏〜下田間だけにしか使われないのは、もったいないと思いました。それこそ、サンダーバード等のような長距離列車に充当してもおかしくない列車です。
私が今まで乗ったJR東日本の特別席は、「お勧め度」が高くないものがほとんどですが、この特別席は、文句無く“☆☆☆☆☆”です。同じリゾート要素をデザインに取り込んだ255系とは大違いです。
これらの室内写真の車両番号:クロ251-2
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