JR東日本・新幹線E7系

……北陸新幹線 のグリーン席

 E7系は、2014年3月の北陸新幹線が長野=金沢間が延伸した際にデビューした車両です。18年2月現在、北陸新幹線専用編成で走っていますが、18年度以降、上越新幹線でも使われることになります。
 東海道・山陽新幹線を走る700系統(700系N700系)は、JR東海とJR西日本が共通仕様の車両を保有していますが、E7系もJR東日本だけでなくJR西日本も共通仕様の車両を保有しています。この両形式とも、共通開発と言うことになっていますが、片方の癖が出ているように思えます。


詳細はアイコンの説明をご覧ください




 濃い青の座席というと、普通席を思い浮かべる人が多いかもしれません。至る所に柄はあるものの、そんな色です。各クッションの縁は金色で縁取りされてはいます。この写真のように、床に向けて千鳥配置でLED照明が付いていますが非常灯ではありません(平常時の写真です)。



 座面は、柄のない(色が濃い)部分は鈍行列車のようなさわり心地、中央の部分は和のさわり心地です。また、肘掛けは金色と、上記の色遣いなどとリンクしています。肘の部分の材質はビニールで、奇をてらったものではありません。



 テーブルは、手前に出すことができます。ところが、てこの原理ではありませんが、手前に力が掛かると、テーブルを支える棒が壊れてしまいそうです。重量は5kgまでとのこと。ちなみに、N700系は10kgだったような覚えがあります。
 電動のリクライニングとレッグレストを装備。ボタンは中央のアームレストにあります。リクライニングはオリジナルの状態だと、少々狭いかな、という印象です。背を倒すと、座面も変化します。レッグレストを最大にあげると、足(靴のサイズ)が長い人は、前の席の座席に当たってしまうかもしれません。「おこす」ボタンを押すと、背も足も同時に戻りますが、たとえば3秒長押しでオリジナルポジションに戻るわけではありません。電源も中央のアームレスト部分にあります。
 E5系の場合、窓枠の上に風を調整するハンドルがあり、暑い場合、窓ガラス近くに体を寄せれば風が当たって涼しく感じることができましたが、E7系にはありません(※E5系はグランクラスの場合)。
 グリーン料金は、JR西日本区間(上越妙高〜金沢間)でもJR東日本区間の金額が適用されます。乗務員は、JR西日本区間内はJR西日本の社員ですが、車内販売は全区間NRE(JR東日本の子会社)だったり、自動放送も上越新幹線と同じと、JR東日本色が強い中で、両端の肘掛けにカップホルダーがあるのは、唯一JR西日本らしい部分です(E5系にはありませんが683系にはあります)。また、JR東日本単独の仕様だったら、枕の左右にある読書灯もなかったかもしれません。



 帽子掛けは、各座席の背面と、壁に2カ所あり、数で言えば一人2箇所が使えます。



 この一人掛けの席は、車椅子利用客用の座席です。



 停車する直前のブレーキ音が妙にうるさかったです。しかも特定の1列車ではなく、多くのE7系の車両でうるさく聞こえました。ホームで待っていると不愉快なレベルで、車内にいる分には自車のブレーキ音は聞こえないものの、駅停車中(客室扉が閉まっていても、乗降扉が開いていると)、別の列車のブレーキ音は聞こえてしまうほどです。
 車掌による放送で、“グリーン券を持っていない人のグリーン車の通り抜け・デッキの滞在・見学は禁止”という内容を何度か放送していました。「つるぎ号」という、金沢〜富山間・約20分という、立ちっぱなしでも気にならない区間のみを走る列車に、私はもちろんグリーン車を利用できる切符で乗車しましたが、(ネガティブ思考ならば)まさか私のことを20分のためだけにグリーン車に乗るハズがないだろうと遠回しに追い出そうとしていたり…逆に(ポジティブ思考ならば)、このように撮影しているから他の人は入ってくるな、という意味であれば大変嬉しいですけれども…。実際、撮影シーンを車掌に見られたわけではありません、車掌の持つ端末には実際に予約しているかどうかは分かるはずなので、そういうグリーン券を持っていない人がこの車両周辺にいる事例が多いのかもしれません(実際、車掌が通りかかった後、1組の乗客がいなくなった)。
 また、つるぎ号は、1〜7,11号車以外は座席を販売しません(通路扱い)が、販売しない号車の様子を見ると、他の列車と同じようにLED表示は「指定」となっており(単純に指定券は売っていないので間違いではない)、ホームドアを含めて扉を開けていました。また、照明もついていました。照明が暗ければおかしいなとは思うでしょうが、言われないとわからないくらい、普通の客室でした。

 これらの室内写真の車両番号:E715-11



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