JR東日本・新幹線E7系(グランクラス)

……上越新幹線・北陸新幹線 のグランクラス

 このE7系とW7系(JR西日本の所有する車両ですが、以降E7系に統一します)は、2014年3月の北陸新幹線の長野=金沢間が延伸した際にデビューした車両です。北陸新幹線の全列車、上越新幹線の一部列車で使われています。
 グランクラスそのものは、E7系(W7系)の全編成に用意されていますが、全列車でサービスされるわけではなく、富山〜金沢間のみを結ぶ「つるぎ」号では使えません。


詳細はアイコンの説明をご覧ください

 その他のサービス:軽食、茶菓子

アメニティスリッパ、ブランケット、靴べら、アイマスク
温かい飲み物緑茶、ハーブティー、コーヒー
冷たい飲み物コーヒー、緑茶、黒烏龍茶、コーヒー、アップルジュース、ダイエットコーラ、ミネラルウォーター
アルコールビール、ワイン(赤)、スパークリングワイン、日本酒、ウィスキー、梅酒スパークリング






 新幹線車両を、普通席は3-2配列、グリーン席で2-2配列のところ、このグランクラスは2-1配列となっていて、横の寸法(特に肘掛け)には余裕があります。また、E7系のグランクラスも先頭車にあり、E5系ほど流線形ではありませんが、E5系と違ってトイレもあるので、縦の列はE5系と同じく6列です。
 車内は、座席の下、窓枠や、出入り口の扉付近など、今まで鉄道車両で使わない、至る所でLED照明が使われています。



 革張りの座席や、センターコンソールなど、木目以外はどこかの座席に似ています。シェル部分の一部には革が、肘掛け付近には艶のある部材使われていたり、見た目はE5系の座席とは大きく違います。
 基本はE5系のグランクラスと同じですが、細かい部分を改良したのがE7系という印象です。



 リクライニングとレッグレストは電動です。座面の角度もゆりかご状に変化します。
 中央の肘掛け部分は、JR九州のグリーン席のように、単独になっています(2人で1つという感じではありません)。そして必ず、座って右にはリクライニングのボタンと電源、左にインアームテーブルとカクテルテーブルという配置になっています。こうすることで左右対称にしなくて済み、同じ部品が使え、コストが安いのでしょうか。リクライニングの操作部の表示はかなり大きめです。「たおす」ボタンを押し続けると、座面がやや低くなり、座面と背が傾斜した後、レッグレストがあがります。座面が下がるのは、前の座席のシェル部分との兼ね合いかもしれません。
  テーブルがちょっと奇妙で、半面にするとき、正方形状ではなく、横長状になります。まるでDC-10のようです。サービス付きの場合でも、客室乗務員はテーブルを出さないので、結構不便そうです。前後の位置の調整はできます。そしてカクテルテーブルが有り、E5系と同じく面積が2倍に展開出来ますが、E5系と違ってテーブルの下に隠れます。
 写真では見えませんが、読書灯のアームの部分には、グランクラスのロゴが刻印されています。
 メニューは、E5系は肘掛けの上にありますが、E7系は右側の肘掛けの真下に小物スペースがあり、そこに入っています(サービスなしの列車でも入っています)。



 シェルタイプなので、前の席の背が来ることはありません。背面ポケットに当たる冊子類の収納は、センターコンソールの真下辺りにあります(これもどこかの座席と同じです)。スリッパもここに入っています。前の席の下には小物なら置けるようになっていて、バックシェルの上左部分には上着掛けも備わっています。特に上着掛けは飛行機と違って預かってもらえるわけではないので、重宝するでしょう。



 一人掛けの座席の場合、背面ポケットがなく、壁にポケットを設けています。



 JR西日本のW7系も、おそらくこの写真と同じ仕様だと思いますが、放送のチャイムは「北陸浪漫」が流れます。


 軽食・洋食(2020年04月上旬)

 グランクラスが出来た当初は、茶菓子かおつまみは選択制でしたが、その後(リクエストなどをしなくても)両方とも持ってきてもらえます。



 当時の献立の内容です。
ふくい
サーモン寿し
牛コロッケの
いんげん添え
鶏肉のごま味噌焼き
蕗のせ
小茄子煮と
ずいきの甘酢
福井へしこ
ちりめん寿し
小鯛酢漬けと
菜の花柚子添え
さつま揚げと
野沢菜わさび
抹茶羽二重餅
 この時点では、北陸新幹線は金沢までしか開通していませんが、福井の業者(番匠本店)が調製しています。


22年10月以降、サービス対象列車が大幅減少・内容変化

 22年9月までは、東京〜金沢間速達タイプの「かがやき」号と、東京〜金沢間の「はくたか」号のグランクラスでは、客室乗務員による、軽食・飲み物のサービスがありましたが、10月からは「かがやき」号のみになってしまいます。東北新幹線で見ても、速達タイプの「はやぶさ」号のみなので、特に異常という話ではありません。ちなみに、定期列車の本数は(時刻表の編成表に書かれていて、車内サービスのある号数をカウント)、はくたか号の28本に対して、かがやき号は16本です。
 また、上記軽食や飲み物、おつまみ・茶菓子の内容も変わるようです。


 これらの室内写真の車両番号:E714-11



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