JR四国・8000系(リニューアル)

……しおかぜ、いしづち号 のグリーン席

 1992年に、高松〜伊予市間の電化に伴いデビューした、国鉄時代を含む四国初の電車特急です。2004年秋からリニューアル開始。


詳細はアイコンの説明をご覧ください




 デッキを含めて大きくリニューアルされています。以前の時のような野暮ったさは薄まったものの、その一方で、全体的に安っぽくなりました。
 グリーン車の客室は、床(フローリング)、座席周り、荷棚の縁と木目を多用しています。デッキも、客室よりも明るめ木目です。このリニューアルで、天井周りは変わっていないようです。
 この先はデッキを挟んで、運転室です。座席の前の壁にも窓ガラスがあり、一番前の座席(この写真では一番後ろの座席・14年5月現在は岡山行きが該当)は、展望が楽しめます。



 前面展望を意識しているはずなのにも拘わらず展望には適さない座席の形状です。かといって重厚感があるわけでもなく、上記の「安っぽい」が一番現れている部分です。座布団の寸法は大きめなのに残念です。
 ・平均と比べると、2-1配列にも拘わらず、肘掛け幅は狭く、通路幅は広い。通路を削って、肘掛け幅を広くしてくれればなぁ…。
 ・肘掛けの位置が、普通席並の低さではないかと思います。決して、跳ね上げて座りやすくするわけでもないのに、E259系のように横から見ると太股が見えてしまう形状も普通席のようです。
 ・近年にリニューアルした割には、また普通席は用意された座席があるにもかかわらず、コンセントがありません。普通席の妻面のテーブルは、「パソコン用テーブル」で、壁側にコンセントが2個あります(ただ、このコンセントが、一般家庭にあるようなもので、抜け防止や、デッドセクションがないからだとしても使用可能なランプなどもない所は意識した方がいいでしょう)。
 枕は、他のクッションの部分と比べると、少々柔らかめです。



 肘掛けだけではなく、背面テーブルの位置が低く、そしてサイズが小さいです。
 背面部分だけではなく、窓枠の上部にも帽子掛けがあります。



 フットレストは、固定することは出来ず、使いづらいです。わざわざ仕舞ったりすることがないため、清掃的に好都合なだけです。
 (大前提として、この車両は…乗務員室−デッキ−グリーン席−普通席−デッキ・トイレ・洗面所…と言う構造です)グリーン席は2-1配列ですので、客室扉は1列側に寄せる必要があります。一方、写真右上に見える客室扉の先は2-2配列の普通席となり、客室扉は中央位置だと丁度良くなります。一番下の写真を含めて見ると、この客室扉は中央に位置=普通席に合わせたことになります。となると、グリーン席にしわ寄せが来ることになりますが、この写真でもちらっと見えますが、進行方向一番前のテーブル・フットレストの位置がどうも良くありません。
 背面ポケットには、年4回発行される「四国Gaja」が入っています(何も書いていませんが、持ち出しはできないはずです)。ただ、本のサイズの都合で、収納時にテーブルと干渉します。



 配管の都合か、壁の下は一段あり幅もあります。2人掛けと比べると1人掛けは通路に寄っているので、2人掛けよりは邪魔に感じません。



 客室扉がなんだかコーヒー豆のようです。何を意識したのでしょう。その扉の位置が、2-2配列の普通席に合わせて、中央にあるのが分かると思います。
 JR東日本のグリーン席は、普通席に極力デザインや仕様を合わせているのに対し、このグリーン席は、予算の都合か、普通席の部材を使用しているような印象をうけました。

 これらの室内写真の車両番号:8004



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