JR四国・5000系

……マリンライナー号 のグリーン席

 213系の置き換えの車両。213系のグリーン車はJR西日本が所有していましたが、この5000系はJR四国が所有しており、JR西日本の223系と併結しています。




 車内の構造的には、JR東日本の2階建てのグリーン車と全く同じで、乗務員室があることと、パノラマ席と車椅子席のデッキ周りに客室扉がないだけです。
 天井には、Suicaリーダーはもちろん、空調や読書灯の類はないため、すっきりしています。



 「マリンライナー」らしく、座席、カーペット、カーテンともに、青系でまとめられています。コスト削減のご時世の中で珍しく、布のヘッドカバーにはロゴ入りです。



 しかも座席は、JR東日本の普通席と全く同じ、座面スライド機構が付いているタイプです。スライドとともに、座面の高さも変わります(戻すときによく分かる)。デフォルトの状態だとやや窮屈ですが、背を倒し、座面をスライドすると、ある程度快適に過ごせます。枕が若干分厚くなっています。
 一方、肘掛けがプラスチックむき出しで、堅い印象を受けます。肘を置いたりするたびに、腕時計やブレスレットなどがカチャカチャ音を出す可能性がありグリーン車としては失格ではないかと…。



 上着かけが、基本的には座席の前にあり、高松行きの一番前の席(座席番号2A〜2D)は、壁にも用意されています。ところが、岡山行きの一番前の席(座席番号9A〜9D)の前には荷物スペースがありますが、荷物スペースの壁部分にはありません。ただし窓枠に、アルミのフックがあり、1人だけはとりあえず使えます(この窓枠のフックは、9Aと9D付近にしかありません)。



 “マリンライナーに乗るのは、この5000系が初めて”であれば、まずまずと思うのでしょうが、今思えばバブリーな213系乗車経験のある者からすると、普通の普通列車グリーンに落ちてしまった感が強いです。まぁ、グリーン車が少なくなっていく中で、残しただけでも良しとするか…。



 天井には荷棚がないので、(高松行きの場合)一番後ろには荷物スペースがあります。2011年09月現在、このスペースに毛布が用意されるようになりました。上記の通り、上着を掛けるには窓枠のフックを使います。



 地下階と1階(高松行きの場合一番後ろ)には、普通車指定席があります。地下階の普通車指定席の写真です。
 シートピッチは違うものの、窓サイズがグリーン車も普通車も同じです。違いがあるのかを見てみると…ヘッドカバーがビニール、枕が薄い、リクライニングの角度が浅い、テーブルがない、という4点以外は全く同一のようで、座面スライド機構や上着かけもあります。荷物置き場があるのも同じです。213系時代にも普通車指定席がありましたが、その時は普通車自由席と同じ転換クロスシートだったので、リクライニングシートとなった5000系では、非常に大きな進化です。
 一方、1階の車椅子スペースは、一人掛け×2席だけで、足下も相当広いです。トイレも近く、ここが一番特等席かもしれません。



パノラマ席


 1列車4名だけの、コンパートメント風のパノラマ席です。料金は2階席と同じですが、「パノラマ席」旨指定する必要があります。
 この写真は高松行き=乗務員室側に向いていますが、岡山行きの場合も、運転席向き(スーパービュー踊り子のような後ろ向き)ではなく、進行方向に向いています。



 こちらも、もちろん座面スライド機構を備えています。
 袖の部分がインアームテーブルになっている都合上、袖の部分の仕様が良いです。肘掛けの中にスポンジが入っているので、2階席のようなカチャカチャ音はしないでしょう。
 パノラマの場合、窓枠の両端に上着掛けが1個ずつあり、結果、人数分確保されています。



 左側の1AB席が一段高くなっています。運転台の高さや、運転士が座って見づらい分を気遣ったのでしょうか。
 停車ごとに真後ろのドアが開き、客室扉もないため、若干うるさいかもしれませんが、天井は高く、居心地は一番いいかもしれません。

 これらの室内写真の車両番号:5102



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