JR西日本・583系

……きたぐに号 のグリーン席

 583系とは、旧国鉄時代に開発された唯一の寝台電車です。ちなみに、583系を最後まで定期的に使用しているきたぐに号は、普通車自由席、グリーン車指定席、B寝台、A寝台を連結した、バラエティ豊かな編成です。
 2012年03月17日に、「きたぐに」号は臨時列車化され、A寝台と自由席はなくなりました。今の所、このグリーン車は続いていますが、定期列車は「なくなります」と宣言しないといけませんが、臨時列車は時刻表等に掲載しないで済みます。気付いたら(列車もろとも)なくなっていた、という可能性は否定できません。




 外観を合わせるため、車両の高さは寝台列車と同じです。そのため、グリーン車の車両の天井も高くなっています。普通の列車は、空調の両端に照明がある、という感じですが、この列車は中央に空調と照明が交互に並んでいます。天井が高いのはいいですが、なんとも殺風景です。



 座席は、基本的には485系オリジナル車両や165系と同じです。カーペットは、通路にしか敷かれていません(座席の前の床はビニールで、これもまた殺風景さを出しています)。



 窓は381系と同じ2枚ガラスで物は置けません。本来はガラスの間にブライドがあったようですが、今はこの通り普通のカーテンが使われていますが、冬の時期、外気の影響を受けにくい利点もあるでしょうから、「きたぐに号」らしい部分です。
 乗り心地は、さすがに古い座席だけあって座席のバネの影響であまり良くはありませんでした。また、シートバックが低いので、寝るときに枕が低くて(それ以前にヘッドレストは枕というほどの厚みもありません)辛い人もいるかも知れません。横揺れなどは気になりませんでしたが、加減速時の衝撃は大きかったです。



 窓の柱の下にある壁の小テーブルが、他の列車に比べると位置が低いです。



 私が乗った時(連休のきたぐに号)には寝台も含めて満席で、中央に肘掛けがない座席に隣に人がいて、数時間を過ごしました。グリーン車が満席なのは、普通車指定席がないからだと思われます。短距離利用ではあるが軽く休みたい人や、必ず座りたい人はグリーン車を使うしか手がないのが影響しているかもしれません。大阪行きで、金沢などから乗る人が多く、このような満席状態がよく続くのなら、普通車指定席か2両のグリーン車を連結しないと(せめて中央に肘掛けがある座席に取り替える)、この先グリーン車には乗りたくはありません。
 臨時列車化以降、B寝台開放型とこのグリーン車指定席のみとなり、短距離利用の人は優先的にこの座席を使うことになるでしょう。となるときっと、停車駅ごとに人の動きが発生するでしょうから、ぐっすり眠りたい人は寝台を選んだ方がいいかもしれません。

 これらの室内写真の車両番号:サロ581-29


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