JR西日本・683系2000番台
……しらさぎ号(当時) のグリーン席
683系は、681系のデザイン・形状は大きくは変わっておりませんが、構体材料をアルミ車体に変更した車両です。2003年3月から、しらさぎ号にも導入しています(サンダーバード号用の683系とは、ドアの位置など若干異なります)。
元々はしらさぎ号としてデビューしましたが、2015年3月の北陸新幹線金沢延伸の都合で681系・683系の運用等々が大きく変わりました。この車両は289系に改造され、くろしお号・こうのとり号として走っていますが、取材時点のまま(13年3月)の情報で掲載しています。
詳細はアイコンの説明をご覧ください
乗降口が、運転席よりにあります。
しらさぎ用のグリーン車は、(旧)喫煙コーナーの位置(隣の車両寄りにあります)が影響しているのか、入り口が乗務員室寄りにあります。実質、グリーン車利用者専用の乗降口です。
重厚感のある大きな座席が並んでいます。電球色の間接照明と、茶色の座席で、暖色系の色使いです。
サンダーバード用の683系の座席と基本的には同じですが、細かい部分がバージョンアップしています。どうしても、681系と比べたくなってしまいますが、681系より丸みを帯びたデザインになりました。また、肘掛けなど、金属の部分が少なくなりました。かたち的には、何となく281系の座席に近いです。
カップホルダーがついています。テレビを撤去した影響もあるでしょうか。また、インアームテーブルが、全面になりました。ただ、そのテーブルですが、とある座席に座ったところ、一部が、大きく欠けていました。ちょっと傷ついたどころではなく、工具を使って、木片を削るような、どうしたらこうなるんだろうという欠け方です。また別の時は、半面は出せても、両面に開けません。半面の状態で、金属ががっしりとしている状態で、力尽くでやれば開けそうですが、揺れる車内+てこの原理で使えそうなてこもなく、諦めました。しかも、半面で使おうとしても、テーブルが斜めになってしまっています。誰かが変な状態で仕舞ったりしたのでしょうか(12年夏頃の話で、しかも車掌には連絡したので、これらの座席については直っているはずです)。
リクライニングしなくても、それなりによい角度です。一方でリクライニングすると、おなかが少し出っ張る感じになります。枕がやや薄い感じです。
靴を脱ぐ面も靴のまま使って良い面も、両方とも同じシートと同じ布地を使っていた、サンダーバード号用のフットレストですが、この座席は靴の面は写真のようにビニール地になっています。
足の面から靴の面に戻すときに、金属音が出てしまいます。基本的な接地面にはゴムがあるのに、別の部分も当たってしまうようです。また、高さは調整できないので、足を置きづらい人もいるかもしれません。
一人掛けの座席です。二人掛けの座席だと、一人旅の場合、何時隣に知らない人が来るのか分からない分、気が楽です。この座席が、JR西日本の標準仕様ですが、同じ標準仕様でも、JR東日本の標準座席(E3系)とは大違いです。
客室の端には、かなり分厚い毛布が、見えるだけで合計6枚用意されています。
音楽やTVのサービスはなくなった一方で、テーブルが大きくなったり、電源がついたりと、従来の681,683系からマイナーバージョンアップし、ようやく完成形に近付いたのではないかという印象です。
2005年4月に発生した尼崎線事故後に初めてJR西日本の列車に乗ったときの話です。発車前、運転士より、運転士の乗務区・氏名、安全運転に努めるなどの挨拶がありました。入線した直後のため、まだ乗車している利用者は少ないときの放送でしたが、飛行機のような、出発後の安定飛行中に放送するようなわけにはいかないでしょうから、このタイミングは仕方がないです(2005年9月乗車での話です)。
この車両の妻部には、パソコン用のAC100V電源があります。限定6席です(681/683系簡易シートマップ)。
しらさぎ号が走る路線は、直流と交流の電源が駅間の途中で切り替わる「デッドセクション」があることで有名ですが、ドアの上のLEDや読書灯は普通に表示されていました。デッドセクション内では、電源のインジケータは赤表示になりました。赤表示=“電源が途切れる可能性があるので、バックアップして欲しい”、と言うサインですが、当時電源を使う用事はなかったので、本当に電源が切れたかどうかは不明です。
これらの写真の車両番号:クロ682-2012
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