JR西日本・213系

……マリンライナー のグリーン席

 この車両は、211系をベースにした車両で、1987年(瀬戸大橋が開通する一年前)にデビューしました。普通車は211系と同じようなステンレス車両ですが(ただし、3扉の211系と違い、2扉)、グリーン車は外観、車内とも大きく異なります。
 2003年10月に、マリンライナーは新型車両に置き換わったため、この車両は定期運用から退きました。




 中央に直接照明、荷棚にはスポット照明、そして窓は天井まである大きなものです。客室は、デッキより一段高くなっています。全体的に広々とした(開放感のある)空間です。真後ろの席の後ろには(デッキに近いところ)、荷物置き場があります(昔は、ビデオデッキなどがおいてあったのかもしれない)。荷物棚では低い(窓が大きいので)からでしょう。



 座席は、485系パノラマ型などのように、展望仕様です。枕は柔らかいです。中間の肘掛け・座面の下にある、黒いレバーで(この写真でもT字型の白っぽいものが何となく見えます)、座席を回転します。



 シートピッチは、1300mmあります。展望仕様の窓のために荷棚には大きい荷物が置けませんが、床上の部分においても苦にならない程広いです。背面テーブルでは届かないので、テーブルはインアームテーブルです。実際に使ってみると、手前に近すぎるかもしれません。そのときは少しリクライニングすれば大丈夫ですが、テーブルを出しているときには、リクライニングのボタンは押しづらいです。



 背面ポケットが機能を果たさないくらい、シートピッチが広いですね。



 このように、窓向きに固定出来るようになっています。そのため、シートピッチが広いのです。壁には、回転したときに足を乗せられるバーがあります。



 座席は一応、展望仕様なので、後ろの人でもある程度、前面展望ができます。実際に、一番後ろの座席に座りましたが、一番後ろの座席でも、さすがに窓が大きいので何となく見ることができます。また、一番後ろでもよいのが、側面の窓も大きいので、全体的に眺めることができるのです。もちろん運転席に近い座席でかぶりつくのもよいですが、後ろに座るのも悪くはありません。
 このように、この列車は、確かに展望性はよいです。しかし、瀬戸大橋を渡っているときでは、結局は鉄塔に囲まれており、思ったほど前面展望の有効性はありません。前面よりも、横の窓が大きく、横を向いた方がよいでしょう(それとも、滅多にいませんが、座席を窓向きに回転する)。瀬戸大橋通過中は、横揺れは多少ありますが、そのほとんどが、座っている分には気にならない程度です。雨が降ってきた時は、当然ながらワイパーを使いますが、それは運転士が見える範囲しか拭けず、降雨時は前面展望ができません。
 岡山→高松間を平日の朝に利用したところ、岡山発車から、ビジネスマンが多かったです。3人同時に携帯電話で通話していたことも。車掌に聞いてみると、徳島行きなどの接続がよいので利用しているとのこと。電話が掛かるたびに、座席に座っている人が後ろのデッキに向かうわけですが、マナーとしては悪くはありませんが、その都度通路を往復しているのは、何となく気になります...。

 これらの写真の車両番号:クロ212-2

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