JR西日本・新幹線500系

……のぞみ号 のグリーン席

 500系は97年にデビューしました。従来の新幹線車両以上に流線形を追求した結果、先頭の流線部分は15mで(ちなみに車両長は27mです)、さらに車内は円筒形に近くなったため圧迫感が否めませんが、近未来的なデザインには、新型車両よりも人気があります。
 2010年2月末に、のぞみ号からは引退し、東海道新幹線内からは見られなくなりました。8両編成となって山陽新幹線内のみで走り続け、座席の一部には、一部の部品を取り外したこのグリーン席を載せた車両もあり、500系そのものはなくなるわけではありませんが、グリーン“車”はなくなりました。


詳細はアイコンの説明をご覧ください

 その他のサービス:冊子(WEDGE、ひととき)
 音楽サービスの内容:5チャンネル(Radio〔NHKラジオ第1放送〕、やすらぎのベスト・セレクション、ザ・レール・サウンド、ヒットソング、クラシック 名曲への誘い)
……2ヶ月ごとにプログラムが変わります・2008年10月現在のデータです





 車体の断面は従来の車両よりも小さく、丸い、包まれた感じです。デッキや客室を区切る扉が、両開きで珍しく(車椅子対応車両ではないですが、車内全体で、車椅子の通行には対応しているのでしょうか)、何となく近未来的に見えました。300km/hになると、出入り口上部の電光表示板にその旨が流れます。



 ベージュ・ゴールド系の色合いは重厚感というよりも、柔らかくて高級感があり落ち着いていますが、座席そのものはグランドひかりに比べると貧弱な感じに見えます。上記の、車椅子通行に対応したためか、座席のサイズも狭い感じがします。



 中央の肘掛けには、グランドひかりにはあったテレビはありませんが、読書灯のスイッチはあります。
 この座席は、ふかふかの枕が特徴です。枕は非常に柔らかく、寝るにはちょうどよいでしょう。リクライニングを最大に倒しても、薄く感じません。座席の寸法はやや狭いように感じ、リクライニングしない状態だと、少し窮屈に感じます。閉鎖的な車内を含め、寝る際には丁度いい車両・座席なのかもしれません。



 フットレストの、足を乗せる部分(靴のまま乗せる面ではない方)はバネで跳ね上がり、固定できません。横にあるレバーは、段を調節するためではなく、収納状態(上に上げてある、この写真の状態)にするためだけで、つまり途中位置での固定もできません。
 帽子掛けは、一人2カ所用意しています(バックレスト、壁上部)。



 山陽新幹線はトンネルが多いです。100系の時は、車体が四角かったからか、トンネルに入るごとに、窓ガラスが内側にへこみ、ちょっと怖い思いをしましたが、500系は100系より速い速度でトンネルに入っているのでしょうが、びくともしません。耐圧的な性能も向上したのでしょうか。窓に手を触れながら様子を見ていても、凹んでいるようには感じませんでした。また、耳ツンの回数も少なかったです。
 なかなかのカーブの中でも、変わらぬ感じで走っていきます。カーブにさしかかると、通路を歩くのは、かなりきつい。座っているときでも、横揺れを感じました。
 8号車(グリーン禁煙)に座っている私がトイレに向かおうと9号車(グリーン禁煙)に向かうと、車両の中央からもう、10号車(グリーン喫煙)のたばこのにおいがしてきました。空調が故障しているのでしょうか。この状態を考えると、N700系の全車禁煙+喫煙スペースが理解できます。
 そのトイレですが、7号車(普通席)は普通便座ですが、9号車は暖房便座となっていて、非常に差がわかりやすいです。ただ、8号車の利用者は、7号車に向かう可能性が高いのですが…(7号車のトイレは8号車寄りにあり、9号車のトイレは10号車寄りにあり、8号車の人が使うとしたら7号車のトイレが近いです)。
 車内誌は、「ひととき」と「WEDGE」があります。どちらもお持ち帰り可能ですが、よく見ると、全体的に、ひとときはあっても、WEDGEがない席が見受けられました。しかも、ポケットに入っているWEDGEを見ると、読み古されたようで、持ち帰れそうなきれいなものがありません。切らしてしまったのでしょうか。確かに博多駅で待っていると、掃除中、ひとときの束を持った人は見たものの、WEDGEを持った人はいなかったような覚えがあります。なくなっても増刷することはないのでしょうが、まだ中旬(18日)にもかかわらず切らしてしまうのはよいことではありません。WEDGEに限っては、かなり冊数を減らしているのか、それとも人気過ぎて在庫を切らしたのか、それともけちっているのか…。

 この室内写真の車両番号:518-7



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