自動車メーカーの仕業

掲載日2011年11月30日
 ここ最近、自転車と歩行者との間で、トラブルが多いという。その結果、自転車は軽車両という原則に基づき、自動車は歩道走行禁止、車道を走れ、ということになるという。
 何故そのようなトラブルが目立つようになったのかと言えば、まずは、2011年03月に東日本大震災が起こった際、首都圏でも鉄道が機能しなくなった。その際に見直されたのが自転車で、それ以来、ブームになったようである。我が家の近くにも、新しく自転車屋が出来るようである。一方、ブームになる=利用者が増え、今まであまり目立たなかったトラブルが目立ったり、利用者の中には、コンプライアンス違反ではないが、別にルールなんて守らなくてもいい、という輩も増えてきてしまうのである。
 震災以降、電車通勤から自転車通勤へシフトする人は増えたようだが、特に、自動車通勤にシフトした人はあまりいないはずだ。まぁ、震災当日は、自動車よりも歩いた方が早かったのではないか、というほどの大渋滞だった一方、現実として駐車場の確保や維持費もあったり、「若者の自動車離れ」という言葉もあるくらい、世間から意識されなかったのだろう。自動車には日の目は当たらない。

 ニュース映像で見ると、演出か?と思うほど酷い自転車の映像は見かけ(私自身では、そこまで酷いのはリアルでは見たことはない)、私自身もちょっと危ないだろうと感じる様子もあるが、この「自動車は車道を走れ」という規制、自動車メーカーが裏で要望したのではないか、と思う。(※決して、何か確証があるわけでも調べたわけでもありません)

 話はずれるが、自動車離れの原因の一つとして、不況が大きい。そして労働者は自動車を買うような余裕がある給料が出ないということだ。もちろん、他の原因として、魅力のある自動車がないとか、駐車スペースが確実に確保できないと都心ではどうしようもないと言うような事情もあろうが。どちらにしろ、20年経っても不況のままというのは、政治家や官僚の他に、経済団体も責任がないとは言えないだろう。今のような海外と競争するために“人間の使い捨てが可能”な雇用形態は、経済団体の要望により官僚が法律を作り、政治家が決めた…はずである。いつクビを切られるか分からない状態で、かつ給料が低額・不安定であれば、自動車を買おうと思うはずもない。その経済団体だが、その中には自動車のメーカーも入っている。自分達の私腹を肥やそうとした結果、自分達の会社の売上げを減らし、経営を圧迫しているわけだ。
 日本の人口は減っていながらも、まずは所得が増えて内需が拡大すれば、海外・円高なんて今ほど意識しなくてもいいとは思いますが、どうなんでしょう。所得が増えれば、内需が増えたり、少子化=人口減も解消されるのではないですか?

 自転車事故の8割は対自動車と、圧倒的に自動車とのトラブルが多いようだが、その割には、今回の規制でその自動車が走っている車道に走らせようとするわけである。2割側の歩行者の事故は減るだろうが、事故件数そのものは減るのだろうか。現在の、どっちつかずの状態がベストとは言いづらいが、対自動車の割合を増やそうと考えているようだ。自転車と自動車が正面衝突したら、確実に自動車の方が強い。自転車を規制することで、自転車を動きづらくして、(売れていない)自動車にシフトするよう、自動車メーカーは企んでいるような気がしてならない。本当にシフトすると言っても、バイクの方が可能性は高いが…。

 経済団体に入っているような大手自動車メーカーが、自転車も作っているメーカーだったら、こういう規制は出来たのだろうか。もしできなかったら、「裏の要望」の可能性が高いだろう(一方、自動車専用道が促進されるかもしれない)。




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