継続は大変なり

〜ホテルのハンバーグを食べ続けたい〜

掲載日2017年07月16日

ホテルのレストラン

 15年03月末、都内のホテルにある、とある飲食店が閉店しました。そのホテルは、誰しもが知る日本を代表するホテルで、もちろんホテルそのものは営業しています。厳密に言えば、飲食店と言うよりもラウンジに近いのですが、そこでは、趣味仲間を集めて、料理も頼んで、遅くまで談笑したものです。

 ランドマーク的なホテルの役割というと、遠方から来た旅行者を宿泊させる一方、このラウンジのように、近隣勤務(在住)者を対象とし飲食(宴会や結婚式・披露宴を含む)をさせるという2つがあると思いますが、最近のホテルでは、後者が寂しいように思えます。
 首都圏での宿泊については、特に海外からの旅行客を筆頭に、ビジネスホテルからラグジュアリーホテルまで、好調に思えます。東北地方在住の、東京に遊びに来た趣味仲間も最近の東京のホテルは高くなったと話していました(インバウンドの結果、日本の旅行客が減るんじゃないか、これって…単価が高くなるからホテル的にはいいんだろうけど、政情次第で訪日客がばらつくこともあろうに)。新幹線が開通するとどうなるか分かりませんが、日本人の利用もゼロではありません。これは、朝食会場を見ると盛況なのが分かります。しかし、その朝食会場のレストランですが、夕食時だとどうでしょうか。大丈夫なのかな…というほど人が少ないことがあります。中には、主にビジネスホテルですが、朝食以外は営業していないレストランや、当初から朝食提供しか役割を持たせていないホテルも多くあります。厨房や客席はあるんだし、儲かれば営業していてもおかしくないでしょう。


ホテルだって一企業

 閉店の理由としては、利用者が多くなかったことが一番大きいと思います。そりゃあ、利益が取れない部門は閉鎖しても仕方ありません。先ほどのラウンジも、最終日に近くなった頃は別として、店内はかなり空いていました(その、静かな店内がまたよかったのですが…)。その理由を推測すると、ホテルの運営会社としては経費削減、利用者側で言えばホテルのレストランは高いイメージから敬遠されているのではないかと思います。ところが、値段で言えば、そのラウンジは、聞けば驚くような安い金額で利用できました。このホテルで、あの料理とお酒(しかも飲み放題)をこの値段で…!?というくらいの破格でした(会員制というのが理由とは思いますが…)。また、田町にあるホテル(※18年3月で閉館しました)のレストランでは、飲み放題付きで4500円(17年7月現在)というパーティープランもあります。探せば色々ありそうです。

 上記のホテルの役割からすると、旅行客の夕食の手段として、リゾート地など周辺に飲食店がない場所はともかくそのホテルのレストランは特段使わなくてもいいように思えますし、地元の名物の料理を食べたいでしょう(フロントに行くと、周辺の料理店マップなどを用意しているくらいです)が、これらのことを思ってから、旅行中毎回ではありませんが、夕食の選択肢としてホテルのレストランを使うこともあります。中には和食店もあって、地物も食べられます。使ってみると、たとえば、「ホテルのレストランのハンバーグ」という、聞くだけでおいしそうな料理を、普段食べる機会がないことに気づきます。また、ツケが効くため、お会計はチェックアウト時でよかったり、なにより、食後、自分の部屋にすぐに帰れるわけで、結構アリだなぁと気づきます。


車内販売やカール(スナック菓子)

 今度は列車で移動中の話です。列車での旅行で昼食を食べるときはどうしますか?ベタな解答としては、もちろん旅程にもよりますが、駅弁を購入することもあるのではないかと思います。食後、車内販売でアイスクリームやコーヒーがあるとなおいいです。車内販売は、利用者へのプラスアルファ分として、また食事の手段の確保として、以前は多くの特急列車で用意されていました。ところが、ここ最近、この車内販売がなくなろうとしています。
 この理由も、利用者が減ったわけです。速度が速くなり車内で食べる必要性が低くなったり、値段がやや高めと言うこともあるかと思います。決して味がよくないと言う理由ではないはずです。車内販売で売れる駅弁の数には限界がある→買おうとしたときには売り切れている→種類も多いことだし、事前に駅で買ってしまう→車内販売が利用されなくなる→車内販売がなくなるという悪循環もあるように思います。一方の鉄道会社としても、駅構内での販売には力を入れている背景もあり、最近、特に首都圏の駅では、駅弁以外の飲食物も含めて数多く売られています。
 余裕があれば、または時間的に食事の時間帯でなければ、車内販売がなくても正直気にならないこともあります。ところが、飛行機と違って新幹線や特急の便利なところは、22時34分発であれば、22時33分頃までにホームに上がっていれば問題がないことです。つまり、時間に余裕がなくても乗車できるのです。
 例えば、仕事が終わり、タクシーを呼んで駅に向かって、早歩きでホームに向かうような状態だと、駅弁を駅構内で買える余裕まではないものの、乗れてしまいます。ホームは縦長ですから、動線上に売店がないこともあります。そうなると、夕食を入手し、食べられる場所は列車内となりますが、車内販売で売っていればなぁ…と思いながらも、夜遅い列車だと、売り切れていたこともありました。夜にたくさん用意しても、余ったら廃棄しないといけないとか、ありますけどね…。セーフティネットとして、数日間保存が利くようなパンを置いて欲しかったものです。そのため、ここ最近は、そんなに飲みたくもないのにコーヒーを買い、車内販売の維持活動を一人で行うこともあります。紅茶があったらいいんですけどね。

 もう一つ、なくなってしまうパターンとして、とあるスナック菓子があります。17年の秋頃から、明治・カールが、東日本地域では販売停止になるとのこと。これも、あるのが当たり前と思っていたものが、大義名分としては利用者(購入者)減で販売を取りやめになってしまうわけですが、これらと同じです。明治から発表のあった後、スーパーやコンビニエンスストアに向かうと、カールの棚は空っぽになりましたが、そうなってからでは遅いのです。


期間限定は多い

 ホテルのレストラン(特にメインダイニング)は、基本的には毎日営業しています。場所にも寄りますが、観光地で言えば平日、ビジネス街であれば土休日も営業しています。一方、メインダイニングではないところでは、観光地であれば水曜休み、ビジネス街であれば週末休みというレストランも増えてきました。あえて名付ければ、曜日限定営業です。
 また、特にチェーン系の飲食店のメニューを見ると、「期間限定」の商品を見かけます。別名とすればキャンペーンです。「限定」とはなくても、コンビニエンスストアの商品は特に多いのではないでしょうか。キャンペーンと言いながらも、好評につき継続することも多々ありますが、限定という言葉に弱かったり飽きやすい人向けの商売と、この商品が売れなければすぐに撤退できるというメリットを兼ね備えているのでしょうか。
 コンビニのおにぎりでおなじみ「ツナマヨ」は、今では巷のおにぎり屋さんでも売られているほどポピュラーな具材になりましたが、発売当初(1983年のようです)はおそらくそんな立ち位置ではなかったかと思います。その後、おこわなど、技術革新的なもので新しいおにぎりも出てきていますが、ツナマヨ級にメジャーになったおにぎりはないと思います。定期的な商品になるにはハードルは高いです。


残して欲しいものは率先して使って欲しい

 これらに共通していることは、一時的に、休日や混んでいるときにだけ営業するのは簡単ですが、約四半世紀続く不況もあり、多少質が悪くても安いことが最優先の世の中、それでも毎日継続して営業しているホテルや業者があると言うことです。利用者が少なくても営業するということは、楽ではないと思います。こういう業者には、敬意を表したいと思います。
 長く続く不況というか、一部の人しか恩恵を受けない好況というか、なかなか自由にお金を使えない事情はあり、極力安い方を使いたくなることは多々ある一方、多少お金に余裕があると、世の中、いろいろな選択肢があります。我々利用客は、無理にではないですが、あって当たり前に思うもの、継続して残って欲しいものや便利に思うものは、ちょっと高いかもしれませんが、なくならないように、何回かに一回だけでもそういう手段を使ってもらいたい思います。
 ローカル線の列車(そのもの)もそうですね...。




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