口コミと、最近のWebサイト

掲載日2013年04月28日
 例えば、次の旅行で泊まるホテルがどのような宿泊施設なのかを知りたい場合、ホテルの公式サイトの他に、泊まった人の感想を見ることになる。感想を見る場合、最近はホテルの紹介を兼ねた、口コミサイトが一般化している。ホテル以外にも、レストランでもこういう口コミサイトは多い。

とあるWebサイトがお休みに

 口コミサイトという程軽々しいものではないが、生業としてはエレクトーン演奏家の神田将という方が、今まで宿泊したホテルの感想を写真入りで、本人のWebサイトで公開している。グレードとしてはほとんどが高級ホテルで、私自身が旅行で使うホテルのグレードよりも高い(もちろん、たまにはそのようなホテルに泊まることもありますが…)が、仕事の都合で寄る都市によってはそう言うホテルがなく、または本人の興味もあるなどで、いわゆる“高級ホテル”に属さないホテルにも宿泊したときの感想も公開している。20年分もの宿泊データで、その数、本人の推測で6000件ほど公開しているとのこと。もちろん、泊まる予定がなくても、見ているだけで楽しい。
 2011年分の宿泊が最近更新されたと思ったら、それで更新をやめてしまうようだ。本人のブログから察すると、生活環境が大きく変わるか、体調が芳しくないということもあるようだが、閉鎖の理由を、最近は情報が溢れていて役割を終えた、一方本人はプロではないから本職の方に参考にされても困る…というようなコメントがあった。


口コミサイトと対極なWebサイト

 おそらく、溢れている情報というのは、(予約も出来るような)口コミサイトのことではないかと思う。色々な人が投稿できるため、国内国外含め、掲載数は絶対的に多い。しかし、これらのサイトにはいくつかの欠点がある。

 まずは、誰が投稿したか分からない。誰がと言うのは、いくつかの分類に分けられる。一時期、グルメサイトでヤラセ疑惑が話題になったが、それは商売を目的とした、悪意を持った人間によるものだ(これは言語道断)。一方、悪意を持たない、それこそ本当の素人の方の投稿もあるはずだが、こういう人の投稿も厄介である。例えば、今まで飛行機に乗ったことのない人が、A社の飛行機に乗ったとする。そこでのCAさんの応対が、一般的に言えば中の下程度だとしても、初めて乗ったその人にしてみれば、新幹線よりも応対がよければ、「親切にしてもらってよかった」という感想を書くだろう。よく言えば、感じ方には個人差があり、悪く言えば、お上りさん状態である。素人の方の、素朴な感想もいいのだが、標準点がぶれてしまう。投稿者の経験値の把握が必要だ。まぁ、あまりにも良すぎる記事は当てにしない方が無難だが、それを当てにして期待してしまい後が悪いと、期待した分後味が悪い。

 次に、Webサイトの表示が重い。最近のWebサイトというと、スクリプトや動画(アニメーション)を入れた、非常に重いWebサイトが多い。しかも、その動画がホテルの紹介に使われるのではなく、広告の手段として使われている。Webサイトの運営には広告が必要な場合もあろうが、正直、広告を見るためにそのWebページを見にきたわけでもない。にもかかわらず、広告を表示するために時間が取られるのである。
 そして、その広告の質も、決して高品質とは限らない。例えば、JR東日本のグランクラスを、新聞記事などを含めて広告では「新幹線のファーストクラス」と表現しているが、ファーストクラスに乗ったことのない者だからこそできる表現である。一度でもファーストクラスに乗ったことのある人間ならば、口が裂けてもあの上級クラスを、ファーストクラスとは言わないはずだ。座席はビジネスクラス程度、サービスはプレミアムエコノミー程度なら無難だ(とは言っても…流石に広告には書けませんけれどね)。

 また、色々な人が書くと言うことは、感想だけではなく、感じる“箇所”にもブレが生じる。客室の広さやベッドの大きさは、多くの人が気にするだろうが、その他の、良くも悪くも重箱の隅をつつける人は少ない。また、写真も入れて細かく説明を入れるとなると、口コミサイトでは対応しきれない可能性がある。

 これらに対して、神田氏のサイトは、フロントから客室のバスルームまで、あらゆる所を見ておられる。そして何より、いい意味で高級ホテル慣れしているため、感想にぶれがない。日による差はあるとして、「神田さんが良いと言えば良いだろう」と言う信頼が出来る。また、本人の自腹で泊まっている宿も多いようで、アフィリエイトや広告とは無縁の世界である。グルメ“本”の話だが、感想のブレについてであれば、舌が肥えている人が関係しているであろう、ミシュランガイドも当てはまると思う(広告もないだろうし、見るところはちゃんと見ていると思う)。
 欠点と言えば、掲載できる宿泊施設の数に限度があることだろう。2000件という膨大な数であっても(2000件のホテル×その宿に平均3回泊まった=合計6000件、と言う計算とのこと)、日本国中の宿泊施設を網羅できたわけではないと言うことである。ただ、この人はホテルステイそのものが好きなのであり、多くの宿に泊まって感想を書くことが職業ではないので、どうしようもない。


時代の流れがよい(使いやすい)とは限らない

 話しはずれるが、最近のWebサイトを含めたコンピューター的な世の流れとすると、「クラウド」がキーワードのようだ。しかし、これがよいとは思わない。そもそも、パソコンと携帯電話より、スマートフォン優先の世の中もどうかと思うが…。ものごとには一長一短があるが、私の目線で言えば、このクラウドに関しては、短所の方が多いような気がする。長所に感じるのは、どこにデータを置いたか分からない様な人だろうか。それと同じく、今流行の広告動画やスクリプトを入れたページがメインのWebページが、利用者に受けているとは限らない。口コミサイトのようなWebページの様式やクラウドって言うのは、管理者に都合が良いだけではないだろうか。
 当分の所、神田氏が復活する予定はなさそうだが、いつか、書こうと思う気になれば是非とも復活していただきたい。




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