熊本の地震で思うこと

掲載日2016年04月16日
 まずは、16年4月に発生した、熊本の地震で被害に遭われた方のお見舞いを申し上げます。

 「グッチ言うぞー」ですが、愚痴というわけではありませんが…
 14日21時に大きな地震が発生した。マグニチュードは6.5。新幹線の車両は脱線し、一部で停電や断水も発生したり壁が崩落したものの、熊本空港では運航が続けられたり、(徐々に収まるであろう)余震を克服できれば後は復旧していくだろうと思っていた。ところが16日1時以降、その地震を上回る(最大)マグニチュード7.3の地震が発生した。この地震で生き埋めの方や死者がさらに発生、熊本空港発着のすべての便が欠航になった。断水や停電の発生した場所もそのときより増えた。さらに、一連の地震とは直接関係ないようだが、阿蘇山が16日8時30分頃小規模噴火もしたとのこと…。
 一方、新規制基準が適用され、再稼働している川内原子力発電所は、今の所、通常通り稼働しているようだ。また、今の所、空間線量などにも影響はないそうだ。
 16日9時現在、気象庁の発表によると、14日21時の地震は前震で、16日の午前中の地震が本震ということだ。
※これらの情報は、16日9時頃現在のものです。正確な情報は気象庁などのWebサイトをご参照ください。


震度慣れしてしまった

 「震度4」は、ちょっと大きいくらいの揺れと思っているが、思い返すと、東日本大震災より前までは、震度4もかなり大きな揺れだった。 今回は、東日本大震災などより、大きな地震が多い気がするが、震度5くらいまでは慣れてしまいそうな多さである。
 ラジオを聴いていると、アナウンサーやDJが熊本在住の方へ電話でインタビューすることがある。テレビももちろんインタビューはあるが、熊本の放送局のスタジオを映して現地のアナウンサーが答える。電話によるインタビューでも、現地の記者が発言していることが(ラジオより)多い気がする。東京のスタジオから、一般の方への直接インタビューはない(放送関係者でなくても、大抵は市役所の人など)。インタビュー中に余震があった際、現地のアナウンサーが「ただいま大きな揺れを感じています」と冷静に実況している。ラジオの場合は、東京のDJが、ごくごく一般のリスナー(しかも相手は学生だったり)に電話することも多い。となると、電話中にそういう余震が起こると「キャッ!!」「うわっ!!」とびっくりしたりするわけで、生々しい。
 結果として、そのリスナーのいる場所が震度4だったとはいえ、そしてここ数日そういう地震が多くてもびっくりするわけで、やはり大きく揺れているのである。前震であろうと本震であろうと余震であろうと、いきなり来るから恐ろしい。


大昔の人たちは…

 大昔の人たちにとって、台風の存在はどんなものだったのかを想像してみる。数や規模の差はあろうが、ヒトという生物が現在の日本周辺に住みだした頃から、台風は存在していたものと勝手に想像する。今は、気象衛星の様子や台風の進路が予想され、まもなく台風が来る、などが分かる。もちろん台風の多い沖縄の人にとっても、近い海の上で新しい台風が発生し、もうすぐ来ることが分かるし、その沖縄の様子をテレビなどで中継し、進路次第で九州や本州の人も実際に台風という存在が分かる。予想や過去より大きいなどで被害が出ないわけではないが、覚悟はできているため、外出しなかったり、屋外にあるものを室内にしまったり、少なからず防護ができる。一時期は、台風が来るからと、コロッケを入手する人もいたらしい。
 そういうものがなかった大昔は、台風をどう感じていたのだろう。暑い頃、生暖かい気候になり、雲の流れが速いなぁ…と思って少ししたら、強い雨風が来るのである。でも、生暖かいで終わることもあるので、台風が確実に来るとは限らないし、逆に時季外れの台風もある。


地震「予報」はできないものか

 今でこそ、地震は、数秒前には分かることもある。緊急地震速報がそれに当たるが、まもなく来るという状態だ。もちろん、数秒あれば火を消すこともできるし、ないよりは全然いいのだが、今回の地震に限っては浅いところで発生し、あまり効果がなかったと思われる。またあくまで、地震のP波を感知して、それを処理して出すため、予報ではない(それだけでも凄いんですけどね…)。一方、今の時点では、「地震雲を見た」とか、「動物が変な行動をしたのを見た」というような予兆はあるものの、具体的に何時来るかが分からない。何よりそれが発端で地震が起こるわけではなく、「今思えばあれは地震の予兆だったんだな…」と、後で気づくパターンも多い。「ネコが顔を洗ったら雨」という話があるが、ネコは雨が降らなくても顔を洗う。
 地震が、台風のように予想できればなぁ…と思う。地震も、天気と同じく、人間はどうすることもできないが、何かどこかで揺れる発端があるかもしれない、またその法則を発見できるかもしれない。例えば、ハワイ周辺の海底が動き出したら、それが一週間後に北上して日本で地震を起こすなどだ。気のせいかもしれないが、大きな地震の発生している時点では、大雨が降っていない。天気と地震は何か関連があるのではないかと思う。
 ニュースの天気予報で「地震の予報です。○○沖で活発な△△が発生しております。…(中略)…来週の半ばに□□地方で震度5弱になるでしょう。」などという放送が流れるわけである。予測できるとパニックに陥ってしまうという話がある。最初はそうかもしれないが、台風のように「よくある話」くらいに思っていると、パニックにならないのではないだろうか。パニックにはならないとはいえ、列車は頻繁に止めてしまいそうだが…(事故が起こるよりはいいだろうか)。
 パニックにならなくなるということは、落ち着けて対処できる心が持てるということである。“今晩21時に地震が来るから焼きそばを作っておこう”みたいな現象が起これば、大成功である。

 この先、熊本で、これ以上の甚大な被害にならないことを祈ります。…と書いているそばから余震は続いているようです。こんなサイトを見る余裕はないとは存じますが、体調を崩さぬよう…。




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