とりあえず怖いのは

 6月19日、福知山線は、ATSの改良やダイヤ改正をして、55日ぶりに全線が開通しました。しかし、
・やはり誠意のないJR西日本
 5月下旬、地元の方よりこのような情報を頂きました。
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 現在、不通区間の先、宝塚−篠山口間を臨時ダイヤで運行していますが、ほぼすべて事故車と同じ207系を使用しています。私も含めて、犠牲者に身近な者も多く、映像で見る電車と同じカラーリングを見るとぞっとします。
 さらに、宝塚駅は代替輸送の阪急線との乗り換えで混雑するのですが、JR駅から阪急までは陸橋を渡ることになります。たいへんな人の量になるため、JRは職員とガードマンを出して、左側通行で交通整理をおこなっているのですが、その陸橋の位置(エスカレーター)から考えると、左側通行だと途中で人の流れがクロスしなければならず、不自然です。特に雨の日はそのクロスする部分が唯一屋根のないところなので、人の動きはより殺伐とするのです。しかも、そのまま左側通行を続けると、先頭車両に乗る羽目になります。
 事故後、関西地区では電車会社を問わず、2両目までがガラガラになる傾向にあるのですが、無神経を通り越して悪意さえ感じています。
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 不便さを感じているのは、毎日使っている地元の利用客です。その利用客へ気遣わず、従来通りの「JR」で過ごさせようとしているようです。このような話は(誘導が下手など)、決して今に始まった話ではありませんが、107人殺して置いて、そりゃあないだろう...と思うところです。
・補償問題的な話
 部外者が、特にこのような話に口を挟むべきではありませんが、ただ一言、とりあえず、“復旧させ、走らせた者勝ち”ではすんではいけません。
・ほとぼりが冷めたら
 330箇所新設したというATSがいずれ撤去されてしまうのではないか、という恐れや、「とりあえず」、停車時間を延ばしたり(5秒程度?)、制限速度を落とすなど、ゆとりのダイヤで再開したと言いますが、再び「引き締め」るダイヤ改正をするのではないか、と言う恐れがあります。
 話は変わりますが、日本航空123便の雄鷹山墜落事故が85年に発生し、20年が経過しようとしています。そして現在、日本航空は再び、細かな事故を起こし、利用者を不安に陥れています。先の話ですが、2025年頃のJR西日本はどうなっているのか、気になるところです。

・ライバル他社はそうではない
 “余裕のなさ”という現象は、関西の私鉄では関係ないようです。
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 「JR西日本を利用するのはやめましょう」について、表現の是非もあるでしょうが、記述されているとおり、JR西日本の体質は事故に至った経緯のみならず、事故後も良く現れています。
 以前、実家が関西にあったので、詳しい(つもり)ですが、JR宝塚線と並走する阪急宝塚線では、停車時間にしても途中の石橋駅など、乗降客の多い駅は以前から30秒としている所も多く、JR宝塚線で、「改定後」20秒とは、どこがゆとりなのか?と改めて思います。
 世論などがあって「仕方がないから」停車時間を伸ばしたつもりなのでしょう(それでも5秒程度!?)。やはり、政治じゃないけど、利用者の声がもっと届かないとどうしようもないのでしょうね。
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 「戻って良かった」ではいけません。風化させてはJRの思うつぼです。そのためにも、「利用するのはやめましょう」ということです(本当にやめるのではなく、監視していきましょう、その手段の一つとして、利用するのを控える、と言うことです)。
 また、列車運行そのものは、「ゆとりのダイヤ」を謳っているものの、そもそもの問題は社内の風通しの悪さから来ていると言われています。諸悪の根元を直さないと、「箱の中の腐った蜜柑」になってしまいます。