ハヤベンだそうです
今回は珍しく自動車交通の批評文です。私自身は、自動車に乗ることはあまり好きではありませんが、自動車交通の中には高速バスもあり、掲載します。
まずは、ハヤベン=速弁とは何でしょう。NEXCO中日本が高速道路のサービスエリアで2006年11月から発売を開始した、アッパーミドル世代(端的に言えばオバサン)向けの高級弁当だそうです。プレスリリースを引用すると、「『中日本のごちそう、〜いい旅に、いいお弁当〜』をコンセプトに、地場の旬の素材を活かし、季節感を演出した、ちょっと贅沢なSA限定のお弁当(1,150〜3,000円)」だそうです。駅弁や空弁と同様、ロゴマークもあります。
空弁の場合は、短いフライト時間で食べられるよう、そして機内にて臭いがこもらないよう、良くも悪くも制限が加えられていますが、このお弁当の場合は、食べる場所は大抵自分の車の車内ですから、そこら辺は自由が利くものです。停車中に食べることが前提であれば、汁物系を入れてもよさそうです。アイデアは嫌いではないですが…問題はネーミングです。
何故「速弁」なのでしょう。高速弁当ということなのでしょうが→「速い道路での弁当」となります。しかし、飛行機(ジェット機)では800〜900km/h、鉄道(新幹線)では270km/h程度。一方、自動車(高速道路)では、法律では100km/hが限界です。この100km/hは、鉄道では在来線の普通列車並です。その普通列車は別称「鈍行」とも言います。
鈍いのに速い。この批評文は、「何故高速道路のくせに、100km/hまでしか(法的には)出せないのか?」という批判につながるわけです。そりゃあ、一般道よりは速いですが…。法律が出来た当時の100km/hと、今の100km/hでは、感覚や意味合いが違いますが、どうやら、車の性能などではなく、人間の運転の能力的に、という理由らしいです。一方、自動車の安全性能は向上したでしょうから、これだけが理由というのも、何だか言い逃れにしか見えません。単純に、警察や国庫の財源にしたいだけなのかもしれません。
駅で駅弁、空港で空弁。どちらも、のりものが停泊する場所、そしてそのお弁当が売られている場所を指します。この速弁が売られている場所は、サービスエリアなので「サー弁」(あまり上品に見えない)、普通すぎますが、道路サービス施設とも言うようなので「道弁(みちべん ※どうべんだと北海道弁になってしまうため)」、と言うほうが、体にあっている気もしますが…。
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