東急電鉄の怠慢 旧内容

〜決して、客の声を聞いたわけではないでしょうけど〜


 東急電鉄は、一言で言えば、“嫌ならば利用しなければよいのでは?”とでも言いたげな、殿様ぶりを発揮している。
※ちなみにこのプロバイダは、東急グループの「ITSCOM」です。もし、このページやこのサイトが急に見られなくなった場合は、何らかの見えない力が働いたことになります。



東横線・女性専用車両を、堂々と編成の真ん中に設置する怠慢

※2013年3月16日から、1号車に変更になりましたが、女性専用車両が存在しているという事実は変わりません。
 2006年7月18日から、東横線急行・通勤特急・特急列車の女性専用車両が、8号車(先頭車両)から、5号車に変更になった。その時、終日設定していた状態から、ラッシュ帯に限定することにしたのは悪いことではないのだが、普通ならば、人通りの少ない編成の端に置く場合が多いが、あえて真ん中に設置することになった。元々、急行・通勤特急・特急列車は混雑しているが、これらの女性専用車両のおかげで、更に混雑に拍車を掛けることになる。そのため、夜の、渋谷発元町・中華街行きの列車は、早速、渋谷の次の中目黒出発の時点で遅延を発生させている。

87654321
  弱冷女性    
←元町・中華街     渋谷→

隣には弱冷房車

 普段5号車を使っていた人が、5号車を避けるとなると、隣接する4号車か6号車に行くことになるだろうが、この5号車の隣の6号車は「弱冷房車」である。元々4号車も6号車も空いているわけではない。車内も決して涼しくない。冷房が弱くて6号車に行くのではなく、5号車を追いやられたから仕方なく6号車に向かう人もいると思われる。
 冷房が苦手な人が多く、基本的に通勤時に私服で行ける=服装が自由に選べる女性しか乗れない5号車は更に涼しくなり、隣接する車両は元々車内温度を高めにしている中に、私服で通勤できないスーツ客が多い男性が乗る6号車は、更に暑くなる。この8→5号車を設定した人間は、電車を利用したことがなく、自動車通勤なのだろうか。そのような人間が、元々快適ではない通勤を、更に増幅して苦痛にしている。


中目黒駅下りホーム 12月上旬 21時03分頃の写真(右の写真は、左の写真の拡大)

女性しか意識していない証拠

 現在、5号車は、ピンク色のシールで、“この車両は女性専用車両です”と言うことを目立つようにアピールしている。窓には、小さな字で、どの時間帯で設定してあるのかが書いてある。
 別に、女性は、どのような時間帯であろうが、5号車に乗ることをためらうことがない。しかし、それ以外の乗客は、「今、この列車は女性専用車両なのか、そうではないか」、じっくり窓を見ないと分からない。放送でも「〜設定はありません」という案内もなく、別に、5号車を使っていいのかどうか迷っている人のことはどうでもいいと言うことである。
 どうやら、日本の案内放送は、海外のそれと比べ、しつこいほど丁寧なようだが、こう言うときに限って肝心な案内はない。

「専用」車両は強制ではないようだが、名称は「優先」ではない

 …と、ここまで、「男性は女性専用車両に入ることは出来ない」というニュアンスで書いてきた。
 ところが、女性“専用”車両とは表現していても、法的な拘束力はないようで、あくまで女性“優先”車両という言い方の方が正しいようである。4,6号車の混雑で気分が悪い場合は、元の通り、この車両を使うのも良いのかもしれない。

 プレスリリースには、「女性のお客さまに安心してご乗車いただくため」と書いてある。つまり、女性だけを優先し、男性客(しかも、大半は、痴漢などをすることはないはず)のことは気に掛けず、苦痛と不便を強いさせているわけである。これは、痴漢を減らすのが目的ではなく、大多数の客に対して、朝夕のラッシュ帯を、あえて疲れさせたいのであろう。痴漢を減らすのが目的なら、単純に隔離するだけでは解決できないのではないか(5号車以外に乗車の女性がその分ターゲットになるだけである…痴漢の被害に遭いたい女性などいるのだろうか??)。
 2008年頃に、自殺防止と言う理由で硫化水素を作る方法が掲載されているWebサイトを閉じさせたりしたようだが、それで自殺が減るのではなく、単純に別の方法で自殺するだけで、意味のないものである。まぁ、「硫化水素」の自殺による巻き添えを予防できるという意味では有効かもしれないが、その代わり鉄道自殺でもしたら、それこそ何万人が巻き添えになる。

男性客をえげつない方法で排除している様子

 2009年4月23日の22時00分、東横線渋谷駅発の通勤特急(列車番号:024221)での話である。
 この列車の発車時刻近くになり、発車ベルが鳴る前後に、車掌による「5号車は女性専用車両です。ご注意ください。」という放送をする一方、女性専用車両の前を走って通過中に扉が閉まり、乗れなかった男性客を見た。つまり、無駄に走らせたことになる。
 ネチネチとした小さないじめで、男性客を排除しているわけである。東急電鉄のやっていることは、黒人差別の類と大して変わらないのではないか。不要な人間を差別して排除することが、「美しい時代へ―」の目標としていることなのだろうが、これではナチス・ドイツのやっていたことと大して変わらない。もちろん、JR東日本、東京メトロ、京王、つくばエクスプレス等々、女性専用車両を導入している鉄道会社もナチスと同じで、東急に限らないが。英語放送・表記さえすれば世界標準と考えているようで、非常に愚かである。

男女差別をすることが、東急グループの言う「美しい時代」にするための手段である。



副都心線直通に関する怠慢(予想)

 13年3月16日から、東横線が副都心線に直通するが、それによる弊害は多々ある。

ダイヤ乱れ

 東京メトロ副都心線は、08年6月に開通したが、何故か初日から何かとトラブルを起こしている。JRでも、湘南新宿ラインが走り始めた結果、東海道線、横須賀線、宇都宮線、高崎線の何処かでトラブルがあると、この4線総てに影響が及ぶが、そういうトラブルが今後は東横線にも広がってしまう。現在直通運転している、東横線と日比谷線が、中目黒のホーム乗換になるようだが、渋谷もそれで十分だと思う。

安物だらけの車両

 これは非常に個人的な感情である一方、同意する人がそれなりにおられるのではないかと思うが、今回の件で、9000系、1000系が東横線を走らなくなる。この2系列は、9000系は1986年、1000系は1988年にデビューした車両で、バブル崩壊前の車両のため、今の新型車両と比べると廉価な雰囲気もなく、車内も良い意味で落ち着いている。それが、副都心線直通を機に、東横線から退いてしまうとのこと。イスも座り心地がよいのだが、勿体ない。
 89年まで製造された東京メトロ7000系は走るというのに、東急9000系は別の路線に追いやられてしまうのは、どうしてだろうか。改造よりも、今の新型車両を導入した方が安いのだろうか。


座り心地の良い9000系(左)と、安物感が拭えない新型車両(右)


1時間半を、硬いロングシートで

 副都心線をPRするパンフレットによると、横浜から川越まで、1時間25分掛かるそうだ。この区間を乗り通す人はほとんどいないとは思うが、走っている以上、可能性はゼロではない。ところが、この区間を走る列車は総て、トイレはない、4ドアロングシートの通勤列車で、しかも、上記の通り、座り心地の良い列車はない(※他社から乗り入れる車両の座り心地は考慮せず)。自分なら、横浜〜池袋間は湘南新宿ラインのグリーン車を使いたい。


利用者に、(定時運転が守れるかの)不安と(ロングシートに長時間座らせ)不快を与え、不愉快にさせることが、東急グループの言う「美しい時代」にするための手段である。



 例えば、東横線の1号車しか使わない、大井町線沿線付近に近寄ることはない、ICカードのリスクは特に気にしない、等も含めて、一部の利用者は、これらは特に気に掛けることのない内容でもあるが、そう言う人たちも、いつかは被害を被る、東急の新たな施策が出てくるかもしれない。その時のために、普段から危機感を持ち、意識しておいた方がよいだろう。



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