素晴らしい!! JR西日本の車掌さんたち

掲載日2002年04月14日
 有名、というより当たり前に近い話だが、鉄道会社の従業員、いわゆる鉄道マンは、利用客に対して挨拶をしない。最近はだいぶ改善されてはいるが、窓口で切符を買うとき、有人改札を通るとき、検札を受けるとき等々、きちんと「ありがとうございました」と聞いたことはあるだろうか。「ですます」調でないのは当たり前、「〜〜でしょ?」もよく聞く語調である。また、他の交通機関と比べていかがだろうか。特に飛行機と比べると違うことは気づくだろう。最近は自動化されて、鉄道マンと関わる機会は減ってはいるが、それでもゼロではない。その数少ない応対時に、どのような言葉遣いで応対されるだろうか。

 昔は切符を買うと怒られた、という経験を持つ人もいるくらい(私の出身校の、社会科の先生の話)、鉄道マンの応対は悪い。基本的に、お金を払っているのは我々で、そのお金でご飯を食べているのは鉄道マンである。そのことを念頭に考えると(これを深く掘り下げると、個人の考えが大きく入ってしまうが)、「ありがとうございます」とよくぞ言えないものである。

 ところが、一方で、私も驚くほど応対がよくなった鉄道会社がある。それが、JR西日本である。私自身東京住まいなので、あまりJR西日本の人に応対される機会は少ない。あるとき、「JR西日本管内」の場所に出向いて、普通にJR西日本の列車に乗った。すると、JR西日本の車掌がよくなっていたのである。

 客室に入るときの「失礼します」、出るときの「失礼しました」はもちろん、中には帽子を取り、“深々と”頭を下げる車掌さんまでいる。これが、特急列車だけではなく、普通列車でも同じだった。こちらもつられて「どうぞ」という意味で礼をしたくなるほどである。言葉遣いも丁寧になった。また、検札にくるときに「“お休みのところ”失礼します」と、気遣いの言葉も増えた。

 非常によい応対である。ただし、当たり前といえば当たり前ではある。しかし、好感触であり、良い心がけである。これからも、この応対は、是非とも続けて欲しいものである。






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