近鉄・21000系(アーバンライナーplus)

 1988年3月に、名古屋〜大阪間に、特急運転40周年を記念し、一方でJR(新幹線)などのライバル対策としてデビューしました。その後、2003年3月のダイヤ改正時には、新車「アーバンライナーnext」がデビューし、それとともに、この車両もリニューアルしました。


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 デラックスシート料金:\410





 座席は大きく変わりましたが、客室全体では大きく変わっておらず、妻面の壁の模様は以前と同じようです。
 その扉の上には、液晶ディスプレイがあります。走行中は、前方には走行風景が、後方にはアーバンライナーplusのロゴマークやニュースなどが表示されています。現在の新型車両(主に通勤列車)では、ドアの上の液晶ディスプレイはメジャーな存在ですが、この車両が改造された頃は、液晶を採用した先駆け的な存在だったはずです。



 座席そのもののデザインは、全体的に曲線を多用したものとなっています。2-1配列なので、片方は二人掛けの座席ですが、夜行バスのような実質一人掛けという状態です。通常であれば中央の肘掛けにあたる部分には、ビジネスバッグならば置けそうなスペースがあります。
→この結果が、通路を狭くしているためなのか、座席にぶつけながら歩いていく人が多い印象です。
 座面は堅めで、枕は分厚いです。



 リクライニングは、よく倒れる方だと思います。逆に、定位置の状態は、まっすぐすぎるのではないかと思う程度です。またリクライニングすると、座面も変化します(前の方は上がり、後ろの方は下がります…ゆりかご式と言うようです)。
 テーブルも、三日月のような、曲線を多用したデザインで、横長ではあるものの、大きくはありません。そして、リクライニングしない状態でテーブルを使うと、非常に手前に位置しています(テーブル本体は前後にも動きません)。これらの構造・デザインは、テーブルを出しながらでも回転できるようにしたから…と言う話のようですが…回転する際の人間の行動として…テーブルを仕舞う→立つ→回転操作を行う…というはずなので、あまり役には立たないような気がします。一方で結局、テーブル面積が小さかったりと、デメリットの方が目立ってしまいます。



 背面部分が下の部分までプラスチックで形成されています。フットレストに足を置いた状態で、前の席の人が背を倒すと、フットレストとその背の部分の間に足を挟まれそうで、安全な感じはしません。
 また、リクライニングはよく倒れる=前席が背を倒したとき、手前に来すぎてしまうことから、リクライニングを最大にした後ろの席の人がお年寄りや太った人だとしたら、通路への脱出が困難かもしれません。もうちょっとシートピッチが広ければ、解決できる内容ではあります。



 枕の右にある黒い丸いものは、読書灯です。肘掛け付近にあるリクライニングボタンと同じ場所にスイッチがあります。
 窓枠の周りには縁取りがしてあり、窓枠に置いたものの落下を防止できます。縁の色は、改造前は金色でしたが、現在は銀色です。時代的な移り変わりでしょう。



 客室扉の開閉は電動ですが、非常にスローな動きでした。
 この列車の一部には、車内販売があります。お弁当、おにぎり(コンビニと同じようなもの)、ソフトドリンク、アルコール、おつまみ、子供向けお土産(プラレール)他。お弁当は、中身の写真も用意されていました。しかも、その車内販売の案内が自動放送でした。自動放送といい、限定でやってます…とは思えないほどの準備でした。
 喫煙コーナーは、以前はデラックスカーの車両にもありましたが、現在は車販準備室になり、3,5号車まで向かう必要があります。
 一つ希望があるとすれば、ノンストップ特急には、ドリンクサービスや雑誌の貸出等々もしてほしいものです…。

 これらの写真の車両番号:21606



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