JR西日本・381系
……くろしお号 のグリーン席
381系は、国鉄時代に開発された振り子列車です。381系は“自然振子”方式という、乗り心地としては決してよくはない列車ですが、くろしお系統の381系は、あらかじめ線路状況を記憶させているそうです。
スーパーくろしおとくろしおは、別々に運行しています。
381系そのものは、2024年06月まではやくも号で走りましたが、くろしお号としては2015年10月末で引退しました。
同じ381系でも、やくも仕様とは大違いです。先頭車ですが展望席ではありません(一番下の写真も参照)。一方でスーパーくろしお号は、展望席です。
100系グランドひかりと同じ座席を利用しているようです。ただし、テレビや読書灯スイッチ(読書灯そのものも)はありません。この車両の座席構成は、他の381系と比べてもユニークです。振り子列車で左右のバランスを保たねばならない割には、上の写真を見る場合は左側に座席が偏っています。また、何となく分かるかもしれませんが、この席のみのシートピッチが、他の座席よりも広くなっております(下の写真を見ると分かるかもしれません)。
写真右下に、何故か足を置く台のようなものがあります。これは、前述のシートピッチが理由です。写真右側の座席のシートピッチが広く、一般的な人はフットレストに届かないからです。
前述の通り、座席そのものは新幹線のものを使っているはずなので、重厚感があり(最近の座席はそうともいえないが)、リクライニングの角度も申し分ありません。また枕も、きちんと膨らみがあります。隣の乗客が、「このグリーン車はいいね。普通のより」と話していたのが聞こえました。その利用客の人が、どの程度グリーン車に座ったかどうか分かりませんが、グランドひかりの座席は、やはりよいということがわかります。
この写真を見ても、シートピッチが違うことが分かるかもしれません。
寒冷地を走るわけでもないのに窓は2枚ガラス(これは、車体の傾斜と共に左右に揺れるカーテンの代わりに、ガラスの間に、ブラインドがあったとのことです)で、窓枠には物は置けません(あっても揺れで落ちてしまうかもしれませんが)。さすがに乗り心地は、横揺れが多かったのは他の381系と同じです。
このページでは、シートピッチの違いをメインに説明しましたが、シートピッチが、一つの空間で座席によって違う交通機関は、あんまり聞いたことがありません。
乗った日は、3月下旬の日曜日だったのですが、特に自由席(グリーン車の隣)が、お盆や年末年始にニュースに映る新幹線の車内のような状況でした。当然の事ながらグリーン車のデッキにも人が溢れていて、トイレに行くのも大変そうでした。新幹線ならば線路はある程度良いでしょうが、この列車は振り子列車です。立っているのは相当辛いでしょう。グリーン車も、そこそこ込んでいました。
これらの室内写真の車両番号:クロ381-110
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