有料特急(3両編成) 計画



 東急百貨店でのイベントで、親子限定で「電車とバスの博物館」に向かうという企画があったようだ。雪が谷大塚駅で集合し、博物館の最寄り駅である宮崎台に向かうというものだが、何より驚くことが、貸切バスではなく新7000系を使い、臨時列車として、雪が谷大塚から池上線・多摩川線(蒲田線)・目黒線・大井町線・田園都市線を経由して向かうのである。
 新7000系を利用したのは、短い18メートル車両である(池上・多摩川線)一方、目黒・大井町・田園都市線で使われているATCを積んでいるためである。ただし、途中で扉を開く場合は、この企画は出来ない。雪が谷大塚から宮崎台までは、途中でホームドアや柵のある駅を通過するが、18メートルと20メートルでは、ドアの間隔が違い、駅によってはドアが開くと目の前は柵と言うことになってしまうからであるが、途中駅での乗降はおそらくないため、実施できるわけである。
 それらを考慮したのが、この車両である。この車両の大きな特徴は、ATCやATS等の保安装置はもちろん、ホームドアや柵のあるホームが増えた中、どの駅でも最低1つのドアが開くようにドア位置を考慮して、東急線全線で走れることである。ダイヤさえ許せば、渋谷〜元町・中華街間はもちろん、臨時列車のみなとみらい号や、目黒発−蒲田行というような運用も可能である。



扉やホームについての補足
路線最大編成 ホーム1号車2号車3号車備考
前扉後扉
東横・みなとみらい20m 10両 なし各停のみ停車駅は20m×8
目黒・大井町20m 6両 ドア大井町の大半は20m×5+ホームドア無
田園都市20m 10両 なし 
池上・多摩川18m 3両  
こどもの国20m 2両 なしホームは20m×4

 3両編成(最短編成)の客室内は回転リクライニングシートで定員は154名、トイレ・洗面所・自動販売機を設け、関東周辺で走っている有料特急と同じグレードを目指す。通常は運転士と車掌のみが乗務することを想定しているが、車内販売やイベント時に使えるようなサービスコーナーも設ける。
 トイレなどの排水処理は、従来は、車両基地などにそのような設備を設ける必要があった。ところが、伊豆急の列車(8000系など)ではそのような設備がなくても済む処理方法を採用している。この車両でも、その方式を採用すると良い。


運転士・車掌・アテンダント3人乗務の場合(複数編成併結時も想定)
役割運転ドア放送検札車販
運転士
車掌
アテンダント

運転士・車掌2人乗務の場合(車内販売のない特急と同じ)
役割運転ドア放送検札車販
運転士
車掌

運転士・アテンダント2人乗務の場合(JR九州のワンマン特急と同じ)
役割運転ドア放送検札車販
運転士
アテンダント


編成の運用方法


 過密状態の東横線や田園都市線に、3両編成のためだけに走らせるのは勿体ないため、ホームドアの関係ない路線ではこれをそのまま2,3編成連結し、6,9両編成で走らせても良い。また、3両のこの車両+自由席として、5/6両編成の大井町線や目黒線の車両を連結することで、通常のダイヤに組み込む運用もできる。

凡例
指定:この車両
自由:自由席(従来の車両)
| ←幅→ |:車両の長さ(この車両は18メートル)


参考(20メートル車両10両編成の場合)
12345678910
自由自由自由自由自由自由自由自由自由自由
        

専用編成(全席指定)
123456789
指定指定指定指定指定指定指定指定指定
←渋谷     元町・中華街→

指定席+自由席
123456789
指定指定指定自由自由自由自由自由自由
←渋谷     元町・中華街→








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